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妙な1日(ツイてるのかツイてないのか)

アメリカで暮らす醍醐味は、日々生活の中で起きるさまざまな問題、それら不都合の一つ一つに対処していくうちに辛抱強さが鍛えられ、アメリカで暮らす上で重要な心構え「まあしゃーないよね〜」という達観、割り切るチカラ、人間の器が広がることです。


先月、住んでいるコンドのメールボックス(共同の郵便受け)が荒らされるという事件がありました。どっかのクソ野郎がドライバーか何かでいくつかのボックスをこじ開け、メールが盗まれるということがあったのです。

幸い僕のボックスは無事だったので大して気に留めてなかったのですが、気がつけば2週間ほどメールが全然来てないじゃないですか。。近所の連中に聞いてみたら「そう言えばウチも来てないわ〜」と、みんな当てにならない感じです。

んで、コンドの管理会社に電話してみたら、メールボックスを丸ごとゲートの内側に移動するまで当分メール配達は停止。全ての郵便物は郵便局留めになってるので、自分で取りに行けという返事(というか指図)。それも近所の郵便局じゃなくて遠くにある郵便局。

そもそもゲートコミュニティーなのにメールボックスがゲートの外側にあること自体が終わってるんですが、今さらそこに文句言っても始まりません。それより管理会社はEメールか何かで全住人にそれをちゃんと告知しろよ!ってことですが、そこはアメリカあるあるです。無駄に腹を立ててもしょうがありません。

今朝、とりあえずその郵便局まで溜まってるはずのメールをピックアップしに行くことにしました。

郵便局に向かって大通りを運転しながら
あ〜メールボックスごと移動ってことは時間かかりそう〜
どう考えても今年中は無理っぽいな〜
あ〜めんどくせ〜なあ〜
なんて考えてたら

いきなりクルマのメーターの所にあの不吉なマークがパッと点灯しました。タイヤの異常を知らせる壺の様なマーク。

あんだよ〜こんどはクルマかあ〜

パニック症状のドキドキの予兆・・・

ついてねえなあ〜

なんて考えながら、ふと見るといつもクルマのメンテをしてもらってるカーディーラーがすぐソコじゃないっすか。ちょっと寄ってみるか、と思いそのままディーラーに乗り入れました。

案の定、既に整備待ちのお客さんが乗ったまま5〜6台の車が並んでます。あ〜やっぱ最低1〜2時間はかかるよね〜、アポねえし。

そしたら、ノートサイズの記帳用ボードを持った若くて可愛いラティーノ系の女子がスタスタと近ずいてきて「アポイントメントはあるのかしら」って聞いくれたのです。そして僕が事情を説明したら

「すぐに見てもらえる様に誰か呼んでくるわ!」

ショップに戻っていく彼女の後ろ姿にキラキラと七色の星が降り注ぐのが見えました。ピロロロ〜んって素敵な効果音まで聞こえた様な気がします。

なんてこったい

アメリカ在住の方なら分かって頂けると思いますが
こんな神対応 まず無いです。

サービスが特に悪くもない普通の対応レベルは、辛抱強くクルマに乗ったまま誰か来るまで10分〜くらい待って、担当者が出てきたら説明して、小部屋みたいなとこに入ってペーパーワークを済ませ、中の待合室で最低1時間半待ちます。

この1時間半って言うのはこのディーラーの常套句で「どんくらい時間かかるの?」って聞くと必ず「1時間半」。それ以外聞いたことない。


なんという事でしょう。さっきの可愛い女子が、これまた人の良さそうなメカニックの兄ちゃんを連れて来ました。その中米系で坊主頭の兄ちゃんは颯爽と僕の車に乗ってショップに移動して行きました。

待つ事20分くらい?
ディーラーのWifiでネットしてると彼女が待合室まで僕を呼びにきてくれました。
「車が準備出来ましたよ、もう大丈夫」って。
彼女が丁寧に説明してくれて、どうやらその朝は急に冷え込んだのでタイヤの空気圧が落ちてサインが出たらしい。

ペーパーワークも請求もなく兄ちゃんから鍵を受け取り、感動した僕は「向かいのスタバでコーヒーでも飲んでちょ」とたまたま持ってた10ドル札を彼に渡していい気分でディーラーを後にしました。


そして郵便局に到着。
中に入ると、ついさっきまでのいい気分が吹き飛ぶくらいの長い列。みんなソーシャルディスタンスを取ってるので列がとてつもなく長い。全員マスクしてますが、マスクをしててもみんな不安そうな顔してるのは分かります。廊下に暗〜い空気が立ち込めてますが仕方ないので最後尾に並びました。

しばらくすると列の先頭、窓口があるあたりから登場した長身のオジサンが、廊下の端まで届く良く通る声で
「Anybody pick up only ?」と叫んでるじゃないですか。
郵便物取りに来ただけの人? オレじゃん!
手を挙げたのは最後尾の僕だけで、オジサンは僕を手招きして呼んでくれてます。

さっきディーラーでは待ってる5−6台の車をすっ飛ばして、今度は少なくとも20人ごぼう抜き状態。そして別のカウンターで郵便物の束(2週間分)をオジサンから受け取りました。

通常『サービスの最果て郵便局』でのこのテキパキ対応。
シンジラレナーイ。

またまたちょっと幸せな気分で郵便局を後にしました。



家に帰りキッチンカウンターでメールを1個づつ確認して行きます。結局99%がジャンクやセールスメールで廃棄でした。

1個だけいつも行ってる病院からの請求書でした。日付を見ると8月に受診した時の患者個人負担分の35ドル。

8月??もう12月なんですけど・・・

ま、いっかと支払いしようと思ったけど念の為。
クレジットカードのサイトに行って8月の記録をチェックしたら案の定。

その日付でその病院宛に35ドル払ってるやないかーい!です。

いつもは「しゃーない」で済ますことも多いですが、こういう時は戦闘モードのスイッチオンで病院の請求を扱ってるセクションの番号に電話します。

繋がるまで10分、そして事情説明、メルアドを聞いてクレジットカード記録のスクショを添付メールして電話待ち。

結局『その請求書は破棄して下さい』の言質を取るまで1時間かかりました。

そういう時は必ず電話で話した相手の名前を聞いて、請求書は破棄せずその余白に電話した時間や日付、相手の名前を全てメモ、そして『支払い済み』と書き込んで終了。

やれやれ。

っと、その直後、何回電話しても連絡がなく2ヶ月放ったらかしにされてたヒーターの修理業者から電話があって、預かってたヒーターのユニットの修理完了したんで明後日取り付けに行くと。

何時に来れんの?って聞くと

10時から4時の間・・・くらいかな〜だってさ。



日々こうやって生きてるわけですが、ラッキーなんだかアンラッキーなんだかよく分からない、なんだか妙な1日でした。



んじゃまた







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