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好きな仕事と好きではない仕事の話

 「好きなことを仕事にするか否か」という議論は昔からありますが、私個人の考え方としては、以前は「好きなことを仕事にする以外の選択肢なんてない」と考えていて、好きなことしかやっていなかったのですが、ここ数年「好きではないこと」を仕事にしているので、日々何かと考えています。今日はそのことを書きたいと思います。

 学生の頃、知り合いに「君は好きなことがある。でも、好きなことを仕事にしない方がいいよ。」と言われました。その人は絵を描いていて、全然関係のない分野の会社に勤めていました。「好きなことだと自分が期待してしまう。好きではないことだと期待しない。だからやっていけるんだ。」そう言っていました。その時私は、「だからといって好きではない仕事を選ぶ気持ちにはなれない。好きなことを学ぶためにこの学校に入ったんだから。」と思っていて、自分が好きな分野の仕事に就きました。

 今は、その人が言っていた「期待しないからいいんだ」ということが、よくわかる気がするんです。仕事に期待していないから、些細なことでも喜べる、社内で評価が高い人の仕事の仕方が垣間見れるのも面白い、こういう社会情勢の時はこういうふうに動くんだとわかるのもいい、とただその渦中にいるだけでも貴重な体験をしているように感じています。

 もし好きな仕事だったら、「ここにいられるだけでも十分だ」なんて思うでしょうか?「あの人はあの仕事をしているのに、なんで私はこの仕事なんだ。」とか、不満を感じそうな気がします。好きでもないことに毎日何時間も体力と気力を注ぎ込んで、一体何をしているんだろう?と思うことはしょっちゅうですが、会社の中で人と関わって生きるのも悪くない、と今は思っています。

 私の場合の話なので、「好きなことを会社でできるようになる」という選択肢がない前提で、皆さんの場合と違うとは思うのですが、最近こんなことを考えてます、というお話でした。

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