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2022/10/19 北海道4日目:歴史・文化・ごん太

※北海道旅行の旅レポ4日目です。3日目はこちら

※主にゴールデンカムイの聖地巡礼をしているけど、旅行が楽しみすぎて直前まで調査を忘れていたため、何割かは(ここだったらいいなぁ)と思いながら観光しています。


・登別温泉の朝♨️

宿代を精算するタイミングはチェックアウト日の朝とのことで、時間が始まってすぐにフロントを訪ねたらスムーズに会計が済んだ。そのまま朝食を食べに行った。半個室の席は良かったなー。

本当は早起きして朝風呂に入る予定だったけど、寝坊したから3回目の入浴はなし。
ひどい夜更かし癖を正当化するために「どれだけ夜更かししても朝起きれたら問題ない」と考えてるけど、どう考えても影響が出まくってるね。

それにしても、一人客でもすごく綺麗な部屋に泊まれて、夕朝食付きのプランを選べて、本当にありがたかった……!

鬼もなんだか楽しそう

宿からバスターミナルまでの道中にも鬼がいた。この鬼は湯かけ鬼蔵(きぞう)といって、無病息災などを祈るためのものらしい。お湯をかけるためのひしゃくもある。地蔵とかでよく見るあれか。地蔵と鬼蔵をかけてるのかな。

そこまでひどくはないけど、肩こりがよくなったらいいな〜と思って肩にお湯をかけた。あれから良くなったかなぁ。


登別温泉のバスターミナルに金カムのラッピングバスがいた!!!!!(わたしは乗らなかった)
札幌と登別温泉を行き来するバスらしい。北海道のどこかを走ってることは知ってたけど、遭遇するとは思ってなかったからかなりラッキ〜!!


ケイ太。迫力ありすぎ
ごん太。乗っていいんだ

登別駅にいる熊たちはけっこうサービス精神が旺盛だった。

わたしは顔はめパネルや記念写真用のオブジェが好きだから、ごん太に乗って記念撮影をしたかった。でもごん太に乗る勇気が出なくて、せめて思い出を残そうと一緒に自撮りをした。

自分の属性には何も負い目を感じていないけど、20代半ばの一人旅で熊にまたがって自撮りする勇気はなかった。
それをしている自分を客観的にイメージしてみたら、「はしゃいでる観光客」の範囲を超えて「近寄らない方がいいタイプの人かな…?ポイント」が貯まってしまうと思ったから。でもいまだにちょっとくやしい。度胸というか、何かが足りなかった。


・ウポポイに行きました

聖地巡礼ではないけど、金カムには欠かせないアイヌ文化について学ぶことにした。

登別駅から特急すずらんで1駅、白老に到着。ウポポイに向かうよ〜。
駅にはウポポイ方面専用の臨時改札口(有人)が設置されていた。係員さんにウポポイまでの道を教えてもらって駅を出る。

駅の階段はけっこう綺麗だ
わかりやすい案内
ポロトミンタラ(インフォメーションセンター)に
設置されている自販機
アイヌ文様があしらわれている
松浦武四郎の石碑もある


10分ほど歩くとウポポイに到着!トゥレッポんが出迎えてくれた。

トゥレッポん、かわいい。
オオウバユリの根っこらしい。
金カムにもたまに出てきた植物だね


エントランスにはカフェやフードコートが立ち並んでいた。

ウポポイの主要施設は博物館・公園・慰霊施設の3つに分けられるらしい。
事前に博物館の整理券を取得しているから、入場時間までは公園を見て回ることにした。

※わたしが行った時(2022年10月)は、博物館だけは事前に日時指定の整理券を取る必要があった。無料で取れる。
空きがあれば当日に施設の受付でも取得できるようだけど、行く時は事前に公式サイトをよく読んでおくのがおすすめ。(サイトの説明がだいぶわかりづらかったな……。)

手前が公園(一部分のみ)、
奥に見えるのはポロト湖

ウポポイ、めっちゃ広い。

わたしが到着した後に修学旅行の団体が合計で3つくらい来ていたのに、公園が広すぎてあまり気にならなかった。
休憩用の椅子も空いてて、少し疲れたら湖を眺めたりしながらゆっくりできる。良すぎ。


まずは伝統的コタンのエリアに行ってみた。

プ(食料庫)
へペレセッ(子熊用の檻)

ユーカラの里で見たばかりだから、やたら見覚えがある!

神窓の向こう側にはヌサ(祭壇)がある。


それと、コタン近くの畑で植物が育てられていて、ひとつずつ解説を読むのが楽しかった。アイヌの人々がどのように使うか説明されている。
茎と葉っぱはどれも似たようなものだと勝手に思っていたけど、それぞれ調理方法や使い方が違っていておもしろい。ちゃんと触れてみると違いがわかってくるのかもなー。

わたしは金カムによく出てきたスルク・プクサ・イケマなどを見ておきたかったけど、季節が終わったのか、土だけが残っていた。
スルク(エゾトリカブト)なんて街中で見る機会がないし、絶対に生で見たかった……!

プクサ、どこにいる?
スルクはいるかな?
もしかして真ん中より少し左上の草?
イケマは……
もしかしてちょっと枯れてる茎?
こちらはしっかりと実っていた。
キビとかアワとかの畑
収穫の時期が近いのかな



チセ(家)は人の出入りが多くて外観を撮れなかったけど、ユーカラの里で見たポンチセ(小さい家)よりもわりと大きかった気がする。

チセにあったチェプケリ(鮭皮の靴)
これも…金カムで見たことあるぞ!!


時間になったからアイヌ民族博物館を見学するよ。

ここでも鯉登のARを入手

※鯉登が上半身を少し傾けているためわたしの目が錯覚を起こしており、鯉登ARを使って撮った写真はすべて背景が斜めに写っている。


展示室の中はフラッシュと動画撮影以外なら基本的に写真撮影OKとのことで、少しだけ写真を撮った。

テタラペ!アシリパさんが着ていた服と同じ種類だ
食べもの
この前ラタシケプを作ってみた
マキリ(小刀)
イオマンテ(送る儀式)をする時の子熊

歴史の展示もあった。ウポポイ訪問の予習としてアイヌ文化や歴史の入門書を読んで挑んだから、ざっくりとした流れはおおむね本で読んだ通りだったかも。
でも、出土した土器や道具、アイヌのために尽力した人たちの資料を見たことで、本で読んだ時よりも実感を持ってアイヌの人たちの暮らしや闘いの歴史を感じられた。


せっかくだから特別展も見たよ。
イコロ ウエカリレは、アイヌ語の旭川方言で「宝物を集める/集めた」という意味らしい。
様々な蒐集家が集めたアイヌ資料を展示している。

ゴールデンカムイも展示されている!
1870年に辞表を提出、の前後には
とてつもなく行間が詰まっている
千島アイヌの資料

空いていたからゆっくり鑑賞できた。
特にアイヌ資料の収集についての解説が印象深かった。資料の収集には現地の人々へのきめこまかな配慮が求められている点に触れられていたし、収集の際の駆け引きに関するエピソードもあった。
文化人類学の講義を思い出したなー。時間をかけて信頼関係を築き上げるのって、頭ではわかってるけど実際に行うのはとっっても難しそう。


ウポポイの敷地内では至るところにアイヌ語(カタカナ表記)が施されているのも良かった。
パンフレットや館内施設のガイドブックにも、日本語・英語と併せてアイヌ語(こちらもカタカナ表記)記載されている。


フードコート内の店舗「ヒンナヒンナキッチン 炎」で昼食を取った。ヒンナヒンナて。
何も考えずに平日の昼間からギョウジャニンニク入りのザンギを食べてしまった。おいしい。でもギョウジャニンニクの風味は分からなかった……。もっとがっつりトッピングされてる方を選べばよかったかな。


白老駅に戻って特急で札幌まで移動する。

駅の看板にもアイヌ文様が!

乗車口の案内が北海道にちなんだ動植物になっている!初めて見た時はちょっと混乱したけど、カラフルでかわいい。


車窓から見えた樽前山がかなりかっこよかった。

大きくて山肌がむき出し。どう見ても何回か噴火している形状。大地を感じる……!
樽前山の歴史を調べたら17世紀以降の記録が出てきたけど、それ以前の記録はないのかな?

ぐぐった。約3000年前の大噴火から二千数百年ほど休んでたらしい。その間に噴火するの忘れてたりしないかな?



・レンガ造りのビール工場たち

あっという間に札幌駅に着いた。
札幌駅からそのままサッポロビール博物館に向かう予定だったけど、時間に余裕があるからサッポロファクトリーも見に行くことにした。

25巻249話、250話など

駅から歩いて15分くらいで到着!
道路沿いに見覚えのある建物が並んでいる。
金カムでいうと、街娼の格好をした門倉が宇佐美に遭遇してしまう場所で出てくる。サッポロビール博物館の建物と同じく、たびたび作中に登場する。

建物の中に見学施設があるけど、2023年の秋か冬まではリニューアル中で閉鎖しているとのこと。外観の写真だけ撮って、サッポロビール博物館に向かった。



徒歩15分ほどでサッポロビール博物館に到着!実際に使われていた工場の一部が博物館になっているらしい。

顔はめパネルじゃないんかい

言うまでもなく、金カムでは25〜28巻で土方一派・第七師団・杉元達や囚人までも総出で大騒ぎしていた場所だ。(アニメ4期の7話以降で出てくると思う)

さっそく、札幌編(ビール工場)で最も印象深い場所を探した。

大きな煙突のそば……。ここだ!

26巻256話

宇佐美の最期の場所。
あらかじめ準備してきた資料を見ると、細部は違えどおそらくこの場所であることが分かった。でも、原作の背景と見比べても、なぜかしっくりこない。
建物位置関係からすると、漫画ではこの景色を左右反転させているのかな?


アイヌ文化のスタンプラリーで
どこかのスポットで手に入れたエゾリス
AR杉元もゲットしたよ!


サッポロビール博物館の見学に行くぞ!

予約制の有料ツアーを狙っていたけど、旅行前にあえなく予約戦に敗れたから、おとなしく無料の自由見学をする。自由見学は予約なしでいけるよ。

レンガ造りの建物ってかっこいい


受付を済ませたらエレベーターで3Fまで上り、3Fから1Fに下るように見学していく。

3Fには大きな煮沸釜が見える。釜の周りをまわるように階段を下っていく。

実際に使われていた煮沸釜らしい
大きすぎる
間違ったら人間が入れてしまう大きさの釜
尾形が窓越しに撃った時は
こういう角度だったのかな


見学中、有料ツアー組に遭遇した。10組くらいの参加者がいて、とても良い声のガイドさんが機械の説明をしている。
聞こうと思えば全部聞こえてしまう距離にいたけど、その時のわたしは金カムのことで頭がいっぱいで、まったく頭に入ってこなかった。

2Fはサッポロビール関係の歴史を紹介している。

1905年(明治38年)ごろの製麦所の模型が展示されていた。金カムとほぼ同じくらいの年代だ!
野田先生はこれを参考にしたのかなぁ。

煙突のある角度から見ても、やっぱり漫画だと反転されているように見えるー。

白石じゃん!(白石ではない)
25巻249話扉絵の元ネタ


1Fはビアホールだ!ここではビールの試飲ができる。
まったく飲む気はなかったけど、たどり着いてしまったからには飲むしかない。すばらしい動線だな〜。

3種類のビールがあって、わたしは開拓使ビールを選んだ!おつまみの豆もついてくる。

ビールのコースターには「創業当時の味を基本に再現した重厚な味わい」と書いてある。
味は………おいしいビールだ……。(ビールの味の違いがあまり分からないのを思い出した)
お腹に余裕があれば飲み比べセットを頼みたかったな。

少し遠くの席では有料ツアーの人たちがゆかいな掛け声とともに試飲を始めていた。


杉元…


もういちど煙突の前を通り、アリオを経由して苗穂駅から新札幌に向かい、おしゃれな雰囲気のホテルに泊まった。


旅行中に初めて買ったお土産は、ウポポイにあったおみやげのツキサップあんぱん。エント茶のティーバッグも買った。(たまにエント茶を飲んでいる。おいしい〜〜。もっと買えばよかった)

金カムコラボの月寒あんぱんは何度か食べたことがあって、そちらは現在の地名にちなんでいるのか、ツキサムあんぱんと呼ばれていた。
漫画では月寒に"つきさっぷ"とルビが振られていたので、鯉登たちが食べていたあんぱんに近いものを食べられた!


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