見出し画像

映画『ブレードランナー2049』

ブレードランナー2049。大変評判がよく、事前情報は何も入れずに前作を復習して観に行った方がよいと、さまざまな人がコメントしていたので、素直なワタクシはそれに従うことに。しかし、『ブレードランナー』ってどういう話だっけ? そもそも見たことあるんだっけ? ということで、iTunes様のお世話になることにした。

「特別定価」と書いてあって「安いの!?助かるぅ~」と浮足立ったところ、なんと900円の文字が!? 「はぁ!?バカ野郎この野郎!! 通常400円だろうが!!足元みやがって!!この野郎!!!」とアウトレイジばりの罵詈雑言をひとり言で吐いてはみたが、次の日に2049を観に行く予定だったので、背に腹は代えられない。900円をiTunesに叩きつけるような気持ちでクリックしてやったわ!!!

……結果、見ておいてよかった。ほぼ覚えてなかった。1982年の作品だから仕方ないか。あたち、3ちゃい。おそらくTVでやっているのを見ているのだろうけど、お子さまが故に意味が理解できず、何も覚えてなかったんだろうな。

このストーリーは前作を見ていないと、ほぼ意味がわからないと思う。何の説明もないよ。そして、皆が言っていた、何を言ってもネタバレになるという意味もわかる。なので、ストーリーは公式サイトから抜粋します。まったくネタバレされたくない人は読まないでね。

2049年、貧困と病気が蔓延するカリフォルニア。
人間と見分けのつかない《レプリカント》が労働力として製造され、
人間社会と危うい共存関係を保っていた。
危険な《レプリカント》を取り締まる捜査官は《ブレードランナー》と
呼ばれ、2つの社会の均衡と秩序を守っていた—。
LA市警のブレードランナー“K”(R・ゴズリング)は、ある事件の捜査中に、
《レプリカント》開発に力を注ぐウォレス社の【巨大な陰謀】を知ると共に、
その闇を暴く鍵となる男にたどり着く。
彼は、かつて優秀なブレードランナーとして活躍していたが、
ある女性レプリカントと共に忽然と姿を消し、
30年間行方不明になっていた男、デッカード(H・フォード)だった。
いったい彼は何を知ってしまったのか?デッカードが命をかけて守り続けてきた〈秘密〉—
人間と《レプリカント》、2つの世界の秩序を崩壊させ、
人類存亡に関わる〈真実〉が今、明かされようとしている。

主人公でレプリカントであるK(ライアン・ゴズリング)は『普通の人間』から蔑まれならが、同じ種族である『レプリカント』を取り締まるという矛盾に満ちた仕事をしながら生きている。

当方、ブレードランナー素人のため、まず『レプリカント』という設定に唸らされる。見た目はまったく同じだが『人造人間』。寿命は人間より短いが人間と同じように血を流して死ぬ。そして、学習すれば、感情も芽生えてくるという設定。レプリカントであれば、見た目は人間と同じなのに、家畜や奴隷と同じような扱いを受け、その生命さえも『人間』の思うままになる。これは本当に複雑な気持ちになる設定だ。

今作で気にかかった1つ目は『記憶』人間レプリカントかを分ける重要な要素として『記憶』が上げられる。Kは「子どもの頃の記憶があるから、自分はレプリカントではないのでは?」と思うようになる。……なるほど……子供の頃の記憶があるということは、「途中で作られたのではなく、生まれたことになる」のかと、ブレードランナー素人にとってはこのあたりがすっと入ってこないのである。

『記憶』や『ルーツ』については、最悪なくても今現在があれば大丈夫じゃないの? 作っていけばいいんじゃないの? と思われがちだが、人間の根底を支える重要な役割を果たしていると経験上思うのである。人間は、過去・現在があって、ようやく未来に進めるんだと感じている。それがない場合、自分の足下がグラグラしてしまい、進むことが困難なんだと思う。今作でもそのあたりが重要なポイントとして上げられていた。

さらに、気にかかった2つ目は、人工知能との恋(や愛)。KとAI(人工知能)とホログラムで出来ているジョイとの恋愛模様。ジョイはこの人です。こんな美女が「おかえり。今日も大変だった?」と出迎えてくれるのである。私もお願いしたいもんである。さらには色んな機能が搭載されていて、ウエイトレスの格好をしてごはんを出してくれたり、好みの格好に瞬時に切り替わる。さらにジョイには感情があり、Kの気持ちを察して導いてくれたりするのである。感情があるってことは人間ってこと?このあたりもレプリカントと同じく『人間ってなんだ?』と突きつけてくる要因となっている。上手いなー。

……雑念が湧いてくる。この二人のやり取りを見ていると、「コレ、早く発売しないかしら?」とばかり思い始める。えっと~、見た目は高橋一生に新井浩文、グザヴィエ・ドランにウォン・ビン、ガエル・ガルシア・ベルナルに……(妄想は果てしなく続く)なんかにしてもらえれば♥ 気分によって変えられたり?きゃっ♥

んーーーー(また考えている)、なんかアカン気がする。人が人でなくなってしまう気が…。人間のコアな部分が抜け落ちる気がする。寂しさはガマンしなはれ、自分!アラフォーしっかりしなはれ!!と顔を叩く勢いで正気に戻ろう。しかし、近い未来こういった恋愛(?)が主流になる日も近いんだろうね。映画『Her』もかなりリアルだったもんな。アタイ、絶対ハマるわ。自信あり。どうぶつの森でさえも癒やされてるのに(涙)

……と相変わらず邪念だらけで脱線しましたが、この映画に流れている背景・音楽・ストーリー含め、何もかもが『切ない』のである。人間・レプリカントに関わらず、すべての人たちが空虚な心を抱えていて孤独なのである。孤独は人間であろうが、レプリカントであろうがAIであろうが、生きていると避けては通れない気持ちなんだろう。アラフォー、寂しさにも負けずがんばります!!(どんなまとめや!)

#映画 #映画評 #コラム #ブレードランナー #042



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?