ガラスペンの使い道に、なぞる文学のススメ
夏に行われた文具イベントで、ガラスペンが何かと話題になった。でも「思ったより手に取りやすい値段で買えるのか。でも使い道が思い浮かばない…」と購入をためらった方もいるのでは。そこで、手軽にガラスペンを楽しむ方法として、なぞる文学をおすすめしたい。
ガラスペンでなぞる文学 宮沢賢治幻燈館
「ガラスペンでなぞる文学 宮沢賢治幻燈館」はその名の通り、なぞり書きを楽しむ本。書き味の違う6種類の用紙と、38種類の書体が楽しめる。
紙好き・フォント好きにはたまらない。HSライトフォースでモリサワフォントがなぞれる喜び!
雑貨デザイナー・絵本作家のシンジカトウさんが描いた、宮沢賢治の世界が幻想的だ。全編フルカラーなので、眺めているだけでもワクワクが止まらない。
薄いグレーの文字をなぞっていくと、物語が完成する。
気軽に書きたい日は、文字数が少ないページを選ぶ。
インクによってはグレーの文字が透けて、スモーキーな印象になる。
もちろん、ガラスペン以外の筆記具を使ってみても。このページは、PILOTのジュースアップ04、メタリックカラーのシルバーを使って書いた。
シルバーのペンでなぞり終わると、まるで箔押しのよう。
おすすめポイント・気を付けるポイント
「ガラスペンでなぞる文学 宮沢賢治幻燈館」を使ってみて、いくつか気づいたことがあるのでまとめてみた。
おすすめポイント
「なぞるだけ」なので気軽に始めやすい
全編フルカラーなので、なぞり終わった後は自分だけの絵本として楽しめる
やはり、本を開いてなぞるだけ、というのは始めるまでのハードルがグッと下がる。寝る前に少しやろうかな、という気分にも応えられるのだ。
また、美しい挿絵と自分がなぞった字が並ぶのが嬉しい。使う筆記具やインクによって印象が変わるので、なぞり終わったら自分だけの1冊に。SNSで「#宮沢賢治幻燈館」とハッシュタグ検索して、他の人の作品を見るのも楽しい。
気を付けるポイント
紙とインクの相性によっては、にじみ・裏抜けが気になるものも
物語に合わせてインクや筆記具が増える可能性あり
にじみ、裏抜けについては、初めの方のページで注意書きがある。
実際、私もにじみ・裏抜けを起こしたインクがあるので、気になる方は試し書きをおすすめする。個人的には、にじみは味だと思っているので問題ないが、裏写りはせっかくの美しい挿絵を汚してしまうので気をつけたい。
そして、最も注意したいのが、インクや筆記具が増えることである。挿絵や物語を眺めていると、「ここにはゴールドのペンが合いそう」「『銀河鉄道の夜』というインクが売っていたはず」と購買欲がむくむくと……
お気に入りのガラスペンで宮沢賢治の世界へ飛び込んで
なぞるだけで、自分だけの絵本ができる「ガラスペンでなぞる文学 宮沢賢治幻燈館」。書いているときは、ページに広がる宮沢賢治の世界に夢中になる。書き終わったら、美しい挿絵とインクの世界にまた夢中になるのだ。
▼今回紹介した商品はこちら。
▼「ガラスペンでなぞる」第一弾のツキアカリ商店街。こちらのユニークな世界観も楽しい。
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Twitterでは「ガラスペンでなぞる文学 宮沢賢治幻燈館」を実際に使ってみた感想をツリーにしている。
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