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宇宙遊泳仙台に行ってきた

2022年8月20日に行われた文具イベント、「A Space Walk 2022 Summer SENDAI」(宇宙遊泳仙台)に行ってきた。

たくさんの素敵な文具に囲まれて幸せな時間を過ごせた。興奮さめやらぬ思いを語らせて欲しい。簡単なレポートと購入品についてのまとめである。

宇宙遊泳ってなに?

「宇宙遊泳」とは、2018年にスタートしたインクブランド「Tono & Lims」(との&りむず)が主催する文具イベント。

『Tono & Lims』は、インク愛好家の「との」さんと、韓国でインク製造を行う「りむ」さんが「自分たちが欲しい色」を手掛けているインクブランド。独創的なインクをたくさん作り出し、文具店とのコラボも多数。

宇宙遊泳は、Tono & Limsとコラボインクを作った文具店や、万年筆やガラスペン、それにまつわる文具や小物を取り扱うお店が出店する。イベントに合わせて、新商品を用意してくるお店もあるので見逃せない。

また、目の前でインクを調合して、オリジナルインクを作ってもらえるInk Labや、レタリング作家のbechori(べチョリ)さんのワークショップなど、インク周りのことが楽しめるのだ。

そんな夢のようなイベントが、なんと東北初開催。宮城県在住の私、これは行くしかないでしょう。

いざ入場!

入場自体は無料。入口で入場整理券と参加プレゼントの缶バッチを受け取る。

自由に押せるスタンプコーナーもある。「SENDAI」の文字がうれしい。

インク工房ならではのイベントも盛りだくさん。

  • 「Ink Lab」(要予約) 
    カラーブックや持ち込みの見本を元に、オリジナルインクを調合。

  • 「Shimmer Bar」
    Tono & Lims製のラメなしインクに、好みのラメを1色入れられる。

  • 「インク射的」
    インク瓶の空箱に玉を当てたら、射的専用色や出展者から提供された景品がもらえる。9玉分購入すれば全部外してもインクが1本もらえる。

私はインク射的に挑戦!
「これってみんな当たるものなんですかね?」と私が問うと、「最初から2発当てた方もいらっしゃいますよ」とイベントサポーターの方。

なるほど!と思いながら、結局9発すべて外すこととなる……

買ったもの7つ〜そして僕は、(カードの請求で)途方に暮れる〜

東北初開催ということで、テンションが上がり7点購入していた。一つ一つ紹介するので、もしよろしかったら付き合って欲しい。

①HASEガラス工房|ストライプショート

今回の本命がこちら。埼玉県のガラス工房、HASEガラス工房のガラスペンだ。シンプルなデザインと、重心や握りにこだわった軸が特徴。

私が購入したのは、「ストライプショート」というモデルで字幅は中細。「ギルティ」というブラックライトを当てると光るタイプなのだ。

手になじむ軸と、書いた時の「シャシャッ」という音が心地よい。大切に使わせていただきます。

人気のガラスペンなので、販売方法は先着順。私はスケジュールの都合上、会場時間の10時を過ぎて入場したので、整理券を受け取れるかヒヤヒヤしたものだ。無事に買えてよかった。

②ノウト|ぬり絵じゃないぬりたくり絵インクカード

次に紹介するのが、文具ノベルティグッズやオリジナル文具を手がける、ノウト「ぬり絵じゃないぬりたくり絵インクカード」。その名の通り、インクを塗りたくるためのカードだ。

万年筆インクの魅力に取り憑かれた人は、たくさんインクを集める傾向がある。そして、インクには消費期限が存在する。だけど、たくさん集めてしまう。迫り来る消費期限、そのとき思うのだ。「この大量のインク、使ってあげなきゃもったいないのでは?」

そんなときは、「ぬりたくり絵」の出番だ。筆などにインクを付け、ぬりたくり絵に塗っていく。水を弾く印刷を施しているので、水性の万年筆インクを塗ると絵や文字が浮かび上がってくるのだ。

「塗るだけ」なので特に難しい技術はいらないし、ムラさえも味になる。塗った後に水筆で色を薄めたり、先に霧吹きで水を乗せておくのも楽しい。

「ぬりたくり絵」はカードサイズとポストカードサイズのものがあるが、今回購入したのはカードサイズのもの。イベント限定の、袋に入るだけ詰められる「ぬりたくり絵バイキング」に挑戦した。

ノウトの髙木さんに「20枚ぐらい入りますよ〜」と教えていただいたものの、親指に貼っていた絆創膏が邪魔をして18枚が限界だった。

「ぬりたくり絵」はインクイベントとの相性がいいので、見かけるたびに買ってしまいそうである。ここからの購入インク紹介にも使っているので見て欲しい。

③ペンとインクと文房具の店 樂|SISTER TOMORROW

今回の宇宙遊泳では唯一、県内で営業する店舗の出展となった、ペンとインクと文房具の店 樂。こちらで買ったものは、インク「SISTER TOMORROW」である。

左:ぬりたくり絵
右:フールス紙

優しいベージュカラーに、シルバー系のラメが光るかわいい色。

アプリコット〜ベージュの柔らかなグラデージョン。

「SISTER TOMORROW」は薄い色なので、ハンドレタリングのとき混色してみるのも楽しい。他のインクを引き立ててくれる色だと思う。

ちなみに、今回は直接店主さんに会えなかったが、落ち着いたらお店の方にも伺ってみたい。

④きのうのこと。|花火のつづき

きのうのこと。は、オンラインストアを中心にイベント出展などでも文具を販売している。こちらで買ったものは、インク「花火のつづき」。

左:ぬりたくり絵
右:フールス紙

闇夜を思わせる深いブルーにラメが光る、消えゆく花火を表現した色。

偏光ラメとシルバーのラメのミックスで、紙を傾けるたびにキラキラ表情を変える。夏の終わりの花火のように、いつまでも眺めていたくなるインクだ。

⑤KEN'S NIGHT|2nd Track9 'Round Midnight

インクアドバイサー、文具ライターの武田健さんが手がける、KEN'S NIGHTで買ったものは、インク「2nd Track9 'Round Midnight」。

左:塗りたくり絵
右:フールス紙

このインクのモチーフになっている「'Round Midnight」はセロニアス・モンク作曲のジャズナンバー。後から歌詞がつけられた。真夜中に別れてしまった恋人を思い出す、切ない恋心を歌った曲だ。

黒いインクに濃いめのラメが、真夜中に人知れず流す涙のように光っている。

私がガラスペンにハマるきっかけになった、「はじめてのガラスペン」の著者である武田健さん。直接会ってインクを購入することができてうれしかった。(緊張のあまり、限界オタクみたいな話し方になったけど……)

⑥Tono & Lims|SHAPE-SHIFTERS

こちらのインクは、インク射的の景品。9発分購入すると、すべて外してしまった方でも、Tono & Lims主催の過去イベントで出品したインクがもらえる。

左:塗りたくり絵
右:フールス紙

こちらのインクは、2021年の宇宙遊泳静岡にて、イベント限定色で発売されたもの。

スモーキーなブルーグレーが無機質な機械のようにも、冬空のようにもとらえられる。

⑦シール堂|『きらぴか』27mm 銀河鉄道の夜

最後に紹介するのは、つちや書店で購入した、シール堂「『きらぴか』マスキングテープ27mm 銀河鉄道の夜」。雑貨デザイナー、絵本作家のシンジカトウさんが描いた「宮沢賢治幻燈館シリーズ」の一つだ。

きらめく箔押しとテープいっぱいに広がる宮沢賢治の世界に、おもわずうっとり。

私はつちや書店さんの「ガラスペンでなぞる文学 宮沢賢治幻燈館」を以前に購入して気に入っていたので、マスキングテープを購入した。

「一緒にテコってもいいですよね!」とつちや書店さんの方もおっしゃっていたので、コラボを楽しむのもいいと思う。

宇宙遊泳もとい、インクの沼へ!

「宇宙遊泳仙台」は、なかなか直接お目にかかれないアイテムがたくさん手に取れて、大満足の時間だった。出展者の皆さんに質問したり、「この商品買いました!」と直接感謝を伝えられることがリアルイベントのいいところだ。

主催のTONO &LIMSさん、出展者の皆さん、サポーターの皆さん、本当にありがとうございました!また東北にきてくださいね!

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文具マガジンやっています。文具レビューが気になる方はどうぞ。

「SENDAI文具の博覧会」に行ってきたときのお買い物レポ。


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