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万年筆「ミニ檸檬」で文豪たちに思いをはせる

雑誌の付録万年筆は、集め出したらキリがないので、手を出さないようにしていた。ただ、サライ 2022年6月号の「ミニ檸檬」はつい買ってしまったのだ。

ミニ檸檬は、丸善の創業130周年記念として作られた限定商品「檸檬万年筆」(140周年、150周年にも作られている。)をミニサイズに再現したもの。

その鮮やかなレモンイエローとミニサイズの愛らしさに、思わず手に取ってしまったのだ。

さっそく開封の儀

レモンの焼き菓子を思わせるパッケージがかわいい。

万年筆本体、カートリッジ(黒)、取り扱い説明書が入っている。

軸はABS樹脂で軽い。鮮やかなイエローと合わさってキッチュな感じ。ペンクリップは羅針盤が刻印されていて、檸檬万年筆を忠実に再現しているそう。

女性の手のひらに収まるサイズ感で、ミニ5のシステム手帳と並べたら、最高に可愛いと思う。

ペン先は鉄製。「サライ」の駱駝マークと檸檬唐草が施されている。私はこの檸檬唐草に惹かれて買ってしまったのだ。

インクについて

ミニ檸檬は、付属のカートリッジインクの他に、欧州規格のカートリッジやコンバータが使える。ただ、欧州規格といっても、微妙にサイズが違う。推奨カートリッジはペリカンのTP/6。推奨メーカ以外は自己責任で楽しんでほしい。

今回は、エルバンのカートリッジインク「ムーンシャドウ」を組み合わせてみた。

左:付属 右:エルバン

エルバンは、カートリッジの差し込み部分の長さが、付属のものより短い。そのせいか、差し込みに力が少々いる。

肝心の書き心地は…

檸檬(青空文庫)/梶井基次郎著

付録だからあまり期待していなかったのだけど、思った以上に滑らかな書き心地。使い始めにもかかわらず、引っかかりがなく書けた。

ペン先は鉄製ながらしなやかなので、文字の表情がつけやすい。

ペン先に刻印がないので、正確なところはわからないが、太さはM(中字)だと思う。

文豪に思いをはせながら、万年筆を使う

サライ本誌には、「文士と万年筆」特集が組まれていて、夏目漱石・吉川英治・井上靖・太宰治・松本清張、そして梶井基次郎の愛用万年筆と、実際の原稿が見れる。文豪たちのエピソードも興味深いものだ。

パソコンなんかなかった時代、文豪たちはたくさんの原稿用紙に文字を綴っていたのだ。負担が少なく文字を綴れる万年筆は、大切な手の一部だったのだろう。

手頃な価格に手に入る「ミニ檸檬」は初めての万年筆はぴったり。大量に文字を書く機会が少なくなった今、文豪に思いをはせながら、万年筆を使ってみてほしい。

▼今回購入したのはこちら。付録人気が高い雑誌は、定価以上の値段がついている場合があるので注意してほしい。

▼今回使ったインクはこちら。全25色あるので、付録万年筆で変わった色を使いたい人におすすめ。

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