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意見とは、正解のない問題への「自分だけの答え」である

人生における大切な問題にはどれも唯一の正しい答えなどありません。
~(中略)~
だから「正解のない問題」について自分の意見が明確にできなければ、自分のオリジナルな人生を作っていくことができません。

「はじめに」より

仕事柄、それはファクト(事実)か推定(意見)か、ということを考える機会は多くて、なるべく一次情報を取りに行くということは意識しているんだけど、世の中に発信される情報を「意見」か「反応」か、という切り口で見たことはなかったので、その点はすごく新しい視点だった。

本書では、ある事柄に対する賛成・反対といったポジションが明確なら意見、それ以外は反応と定義している。

また、意見を言うには、問いに対するポジションをとるために自分の頭で考えることが求められる。正解のある問題であれば「調べれば誰でも答えを書ける」けど、正解のない問題に対する答えは、自分の考え=自分の意見であり、「自分にしか書けない」ものになる。

自分自身も仕事に関することを中心に発信しているつもりだけど、どちらかというといろんな事例を整理したり、ファクトをまとめたりという、ほとんど自分の「意見」を意図的に入れてないものものも多い。
これからはもう少し自分の「意見」を入れて発信してみてもいいかなと思った。

もう一つ、本書を読んで気になったのは「学校的価値観」の部分。
学校で教わるようにすべての物事に正解・不正解があるように思いこむと、「人生にも正解がある」と考え、生きづらい世の中になってしまう。

日本は"普通"から大きく逸脱することを(社会として)良しとしない傾向があるので、「正しい人生」があるように感じることもあるだろう。まじめな人ほどそういった考えに迷い込みそうだし、子育て中の身としては、自分の子供たちがそういった考えに迷い込まないようにしたいと思った。

普段の言動も含めて改めて気を付けたいと思ったし、子供が何かやりたいと言った時には背中を押せる親でありたい。

本書には、他にも
▶意見の束が人格を創る。SNS時代に自分を創るために、ありのままの自分を、自分のホームベースで発信する。
▶自分を表現する方法はいろいろある。文章、音楽、写真、絵、etc...。自分に合った表現方法を見つけよう。
▶リーダーシップの最初の一歩とは自分の意見を持つこと
▶今後ますます意見の重要性が高まる7つの変化。考え尽くして自分の意見を明確にすることこそが、コンピュータやAIに出せない人間の価値である
▶意見を持てるようになる4つのステップ
なども記載されている。

意見とは、正解のない問題への「自分だけの答え」

VUCAの時代と言われる今だからこそ、読んでおきたい一冊。
積極的にSNS等で発信していない人でも、普段の生活の中で周りに流されないしっかりとした考え方を持つために、本書はおすすめしたい。

以上

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