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結婚式でMAツール(LINE公式アカウント)を使い倒した話

私事で恐縮ですが、先日、結婚式を挙げさせていただきました。(最高だった…!)

今回は、結婚式という究極の自己満イベントを、3万円という(もしくはそれ以上の)大金を払って参加するゲストにとって少しでも良い体験にしたくて、しがないマーケターとしてMAツール(LINE公式アカウント)を活用したよという話です。

※ここでは、LINE公式アカウント自体をMAツールとしています。
※あえてそれっぽく書いているので、参加されたゲストの方が不快に思う表現がありましたら申し訳ございません…!


そもそも結婚式の参列時に疑問に思っていたこと


非効率すぎんか!!!!!!!!!(大声)

・LINEで住所を聞かれて、家に招待状が届いて、自分の住所を書いて返す(しかも、ご出席の ”ご” は消して、●●宛は”様”に変更して…)
(しかも、新郎新婦側は、手書きの住所をまたリスト化する作業もある)
(しかも、当日手元に招待状がなくて結局同行者にLINEしてググる)

・平日の昼間しかやっていない銀行の新券がでるATMに行ってお札を準備して、ご祝儀袋を買っていれる
(しかも、そっと開けて、お札の向きをググって中の封筒に入れて名前と住所を書いて、筆ペンを用意してバランスを考えながら名前を書いて、だいたい失敗して…)
(しかも、新郎新婦は、全部のご祝儀袋を開けて金額と名前を確認して、大金を持ち歩いて、土日に手数料を払ってATMに預け入れる…)

と、これだけでも、めんどくさい!!!!!
しかしながら、結婚式においては「お祝いごとだから」「マナー的にね…」となんとなくやり過ごされてきています。

もちろん文化や日本人ならではの心遣いのようなものを否定するつもりはありませんが、個人的に自己満のイベントに大金を払って参加いただくのに、ゲストの負担が大きすぎるのが気になり、、、
その他にも「世の中の定番」に納得いかないところがあり、自分の結婚式では「新常識」をご提案しました。

結婚式の3つの新常識

私の結婚式では、LINE公式アカウントを使って3つの新しい取り組みを行いました。

①LINE公式アカウントでのご案内
②WEB招待状
③オンラインご祝儀


特に①で、顧客ナーチャリングを意識した事前準備や当日の体験など、LINE公式アカウントの活用を行いました。
実際にどのような設計を行い、どんな体験を得て、どんな反応があったのかご共有します。


①LINE公式アカウントでのご案内

LINE公式アカウントは個人で作成できることをご存知でしょうか?しかも無料で!

以下からご紹介するWEB招待状やオンラインご祝儀はもちろん、これまで紙の招待状でしか分からなかった、受付時間のご案内やアクセスなども自動応答でご案内可能です。
実際に私が行った、「顧客ナーチャリング」を意識した施策をご紹介します。

自動応答でのご案内

事前に知っておきたいであろう情報と考えられる以下については、公式LINEの下部にあるメニューから、いつでも確認できるように設定しました。
・アクセス・開始時間
・オンラインご祝儀

・メニュー
・席次表
・新郎新婦プロフィール
・写真共有リンク
・周辺情報(カフェ・二次会飲食店候補)

ちなみに、こちらは開催時期が近付くにつれて表示される情報を変更・アップデートしていきました。
具体的には、
オンラインご祝儀受付中
②オンラインご祝儀締め切り後
③式閉会後

の3パターンで自動で切り替わる設定にしていました。(提供したい情報がタイミングにより異なるためカスタマイズ。)

ご案内メニュー

タグでのゲスト管理

MAツールとしてのタグ機能も便利でした!
タグごとにメッセージ配信を管理できるので、オンラインご祝儀の締め切りリマインドや、集合時間・場所が他の方と異なる親族向けのご案内など、セグメントごとの配信に活用しました。
私の管理していたタグは以下です。ご参考まで。
・ご祝儀受取済
・出席回答済み
・欠席回答済み
・親族
・配信除外(会社関係で気軽なメッセージ配信をしたくないなど)

段階に合わせたメッセージ配信

一番「顧客ナーチャリング」に近いのはここかもしれません。
一般的な結婚式は、招待状が送られてから当日まで、ゲストと新郎新婦からのコミュニケーションはほぼ0と言っても過言ではありません。(準備で忙しいしね…)
冒頭でも記載しましたが、私個人としては、「結婚式という究極の自己満イベントを、3万円という(もしくはそれ以上の)大金を払って参加するゲストにとって少しでも良い体験にしたい」という想いから、ステップメールまではいきませんが、式までの段階やゲストのステータスに合わせたメッセージ配信を行いました。

具体的には以下のタイミングでメッセージ配信を行いました。対象者は後述のタグで管理しています。

①WEB招待状への回答のリマインド(除外:出欠回答済み)
②開催1か月前のご挨拶(除外:欠席者)
③オンラインご祝儀締め切りまでのリマインド(除外:ご祝儀受取済み)
④親族への案内(親族のみ)
⑤【再】オンラインご祝儀締め切りまでのリマインド(除外:ご祝儀受取済み)
⑥開催2週間前のよくある質問のご案内(除外:欠席者)
⑦開催3日前のリマインド(除外:欠席者)
⑧開催当日のご案内(除外:欠席者)
⑨開催翌日のお礼のご案内(除外:欠席者)
⑩後日のカメラマン写真のご共有(全員)

書いてみるとナーチャリングとも言えないかもな簡単な設計ですが、通常の結婚と比べると明らかに顧客(ゲスト)接点が多いかと思います。
また、これが個別LINEで来るわけではないので、返信をする必要もなく、受け取り手(ゲスト)側の負担も少なかったかと思います。

⑥開催2週間前のよくある質問のご案内

当日受付時の個別メッセージ配信

式場に来ていただいた後、通常はお名前の確認と、ご祝儀を渡す(受け取る)「受付」を行います。
オンラインご祝儀の場合、当日お持ちいただく方以外については、お名前をお伺いして終わり。なのですが、今回は公式LINEにてご自身のお名前をお送りいただくようにお願いしました。

ご自身のお名前を、公式LINEのメッセージでお送りいただくと、個別のメッセージと席札が配信されるようになっています。
よくある席においてある、手書きのメッセージカードの代わりと思っていただけるとイメージしやすいかと思います。
(実は手書きのメッセージカードも嬉しいのですが、処分に困るなと毎回思っていたり…結局捨てられずまとめておいてあります。。。)

LINEで設定すれば、処分に困らないのはもちろん、動画や写真も気軽に送ることができるかつ、個別にしか見れないので、プライベートなメッセージや写真も使って想いを伝えることができました!
(席札のメッセージカードって、気軽に「見せてー!」とか言って、意外と読み回されていて、人による文面の熱量の差を感じるシーンもあったりしますw)

メッセージカード代わりの個別メッセージ配信

②WEB招待状

これは私の周りでも増えてきました!
(とはいえ、30歳女子、有難いことに年3~5回お呼ばれしておりますが、1人~2人いるかいないかくらいです。)

URLにアクセスしてフォームに入力するだけです。
準備も簡単で、無料作成できるサイトもたくさん出てきています。
FMTも素敵なものがたくさんありますし、フォームの取得項目も選択できたり、余興などで使いたい場合のアンケートまで取得できるものもありました。

私は以下の最低限の項目だけ取得しました。
・姓名
・ふりがな(読み違いがないようにと英語表記したい時に便利)
・メールアドレス(登録完了の自動応答メール配信のため)
・アレルギーなどを記載する備考欄

WEB招待状をLINE公式アカウントで送る

私はこのWEB招待状のURLを個別にLINEで送るのではなく、LINE公式アカウントから配信するようにしました。

そのため、ゲストには、このタイミングでLINE公式アカウントへ登録してもらいました。
登録後、「招待状」とキーワードを送り、URLを受信してもらいました。(メッセージを送らないと管理画面でだれが登録したのか分からないためです…そこはちょっと不便)
※このタイミングでメニューをちゃんと作っておけばより分かりやすかったかも…!


個別LINEでのご案内
LINE公式アカウントでのご案内

③オンラインご祝儀

調べてみると、オンラインご祝儀はサービスとして出てき始めているようです。ただ、提供されている各種サービスは手数料を結構な額取られるので、私は銀行口座とPayPayへの送金を設定しました。

結論、超!超!!超!!!おすすめです。
冒頭にも書きましたが、ゲスト・新郎新婦共にこんなに便利なことはありません…。

オンラインご祝儀のメリット

<ゲスト>
・新券でお札を用意しなくて済む
・ご祝儀袋を準備しなくて済む(袋買う・宛名書くなどもなし)
・当日の荷物が減る(綺麗に包んで持ち運ぶ必要がない)
・受付担当に大金を預けなくて済む(受付担当者がご祝儀を持ったまま挙式に参列したりするシーンが多いため、心的ストレスの軽減になる)
・受付がスムーズになる

<新郎新婦>

・誰にいくら包んでいただいたかオンラインでログが残る
・ご祝儀袋を開封する手間が省ける
・現金(超大金)を持ち歩かなくて済む(銀行ATMへの預け入れ手数料が、休日は地味に高い…)
・個別にお礼のご連絡ができる(振込通知などで確認次第、都度お礼のやりとりができる)
・事前に手元にお金を持っておける(多くの式場は前払い制ですので、先にいただけるのは正直すごく助かる)

オンラインご祝儀のデメリット

<ゲスト><新郎新婦>
・なんとなく失礼(マナー違反?)な感じがして戸惑う

PayPayにハードルがあっても、銀行振込ができないゲストはいない…はず。。。
本当にオンラインでいいのかな?という方も多いですので、そこのフォローは必要かと思います。
(実際に、本当にオンラインでいいの?!という連絡もいただきました!)

オンラインご祝儀の利用割合

オンラインご祝儀の割合

ちなみにオンラインご祝儀を利用いただいた割合は、約7割でした。
後述するLINE公式アカウントでの全3回のお知らせ・リマインドにて、ご対応いただけました。

ちなみに、新郎新婦のゲストで差が・・・!
性別の違いなのか、地域の違いなのか・・・(新郎側はほとんど地方ゲストです)

オンラインご祝儀の割合(新郎新郎別)

オンラインご祝儀のご案内をLINE公式アカウントで送る

タイミングとしては、締切を式の1週間前に設定し、
①半月前
②2週間前
③締切後

にこちらからプッシュでメッセージを配信しました。

それ以外は、前述の通り、LINE公式アカウントでメニューを選択するとオンラインご祝儀のご案内がお送りできるように設定し、ゲストの好きなタイミングで詳細を確認できるようにしています。
また、ご祝儀をいただいた方は、LINE公式アカウントのタグ機能で管理していました。(こちらも前述の通りです!)

1点オンラインご祝儀で注意なのは、「PayPayはクレジットカードでチャージされると現金として引き出せない」ということです…!
盲点でしたので、ご注意ください!

オンラインご祝儀のご案内

ゲストの反応・感想

大前提、結婚式という場なので、みなさんポジティブな感想しかなく、本音はわかりません。。。なので、ご参考程度ですが、いただいたコメントをご共有します!

オンラインご祝儀は初めてで、最初失礼じゃないかな?と思ったけど、主催者が言ってるし!と思って便乗させてもらいました。結果、めちゃくちゃに楽。最高。みんなやってほしい!!!!

オンラインご祝儀も公式LINEも便利で最高過ぎ。自分の結婚式も半年後にあるので真似させてもらいます!

行きも帰りも荷物が少なすぎて最高でした!!!!いつも、どこへやったか分からない招待状を探してきてカバンに入れ、直前に準備するから筆ペンと空のご祝儀袋をもって、ピン札を取得するのにATMと戦う(10万円引き出してきれいな3枚が出るのに賭ける)か、親に平日にピン札用意してもらっていたので、本当にストレスなく参列できました。神か。自分でやるには準備が大変そうだけど、参列する式は全部これにしてほしい。まじで楽しむだけにしてくれて、ありがとうございました!!!!

PayPayご祝儀やメッセージ配信は初めての体験で、合理性を求めるひとみちゃんらしさが随所に垣間見えて楽しかったし、事前に情報もたくさんもらえて安心しました!

普通とは違う形式で、初めてのことを体験できたし、色々な気遣いを感じられて、2人らしい式でとっても楽しかった!
洗面所に生理痛の薬を置いておいてくれたのが神過ぎた。。。たくさんのお気遣いに助けられて本当に良い思い出になったよ!
(※お手洗いのお助けグッズはまた別のお話ですが、色々準備してました!)


最後に・・・

私個人としては、やってよかったし、これから結婚式を控えているというみなさんにも、ぜひやってほしいなと思います!!!
(LINEはなくても、オンラインご祝儀にはしてほしい…)

LINE公式アカウント自体は、無料でいいんか、というレベルで使いやすいし十分な機能がありました。普段使っているMAツールのような複雑さがないのも逆によかったです。ポチポチいじれば簡単に設定できます。(高度なことは有料にすればいくらでもできるのだと思いますが!)
個人的なイベントで使うとか、個人商店的な方であれば、無料の範囲内で全然問題なく使えるのでは?と感じました。

新しいMAツールを使い、機能を活用した施策を練り、導線設計し、顧客へのアプローチをする一連の流れは、まさにマーケティングの一であり、これまでのいちマーケターとしてのスキルが活かされたのかなー!と感じています。とにかく準備が楽しかった!笑

なんでもかんでも効率的にすれば良いというものではないと思いますが、私の場合は、ゲストのみなさんにも楽しんでいただけて何よりでした。
(式自体には他のこだわりもありますが、もっとこだわっている花嫁様たちがたくさんいるので割愛しますw)

私の結婚式はもう二度とやらないと信じたいですので、
これから結婚式を控えている方の参考になれば幸いです!

お知らせ

普段は、事業会社でBtoBマーケティングの責任者をしていますが、副業でストレングスファインダーを使ったコーチングにも取り組んでいますので、ご興味ある方はぜひお声掛けください!
※ご参考までに、ココナラにも最近出品しましたが、個人的にお声かけ頂けると幸いですー!


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