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M-1グランプリ2022を見た

夏から予選が始まり、たくさんの人々が待ちに待ったM-1グランプリ2022決勝戦が、12月18日に行われた。

2022年大会のファイナリストはこの10組

真空ジェシカ / ダイヤモンド / ヨネダ2000
男性ブランコ / さや香 / ウエストランド
キュウ / カベポスター / ロングコートダディ
オズワルド(敗者復活)


今回惜しくもファイナルステージに進むことが出来なかったコンビで私の印象に強く残っているのが、カベポスターと男性ブランコだ。



カベポスターは「大声選手権」
今大会のトップバッターを飾ったカベポスター。正統派しゃべくり漫才で最高のトップバッターだった。しかし、順番が違えばどんな結果だったのか考えさせられる。彼らの漫才はテンポがとても良く掛け合いの畳み掛けが綺麗で、見てて面白いし、気持ちがいい。何はともあれ彼らの実力が世に広まったことは間違いない。


男性ブランコは「音符運び」
とても独創的で演劇的な漫才コントで男性ブランコらしいものだと感じた。平井の独創性と浦井の演技力で完成された、彼らにしかできない漫才だった。オシャレでファンタジーでゆったりしてるのにしっかり面白くて最高だった。





そしてファイナルステージに進んだのはロングコートダディさや香ウエストランド


第3位

ロングコートダディ


2本ともあるある系の漫才コントで大きな動きが特徴だった。ゆるいのにストイックな大喜利の羅列から堂前らしさを感じ、また演技力が光っていたところから兎らしさ感じ、ロングコートダディらしさを詰め合わせた素晴らしいものだった。また動きがキャッチーでボケが分かりやすかったのも良い評価に繋がったと感じる。狭い設定から大喜利をここまで広げて面白い漫才に出来ることからとても実力を感じられた。



準優勝

さや香


正統派しゃべくり漫才で王道のボケとツッコミの掛け合いで、誰が見ても文句のない最高の漫才だったと思う。
2回目のファイナリストで5年ぶりに決勝の場に返り咲いたさや香。今大会では正統派しゃべくり漫才で観客を沸かせたが、5年前はコント漫才を主にし、ボケツッコミも逆で今と全く違うスタイルだった。たった5年でここまでの進化を見せたさや香は本当にすごいと思う。


優勝

ウエストランド


ウエストランドにしか出来ないウルトラディスり漫才。ただのディスりだけではなく共感と偏見の絶妙なバランスが観客の爆笑を誘った。今誰も傷つけないお笑いが正統派とされる中、完全に流れを傾けたウエストランドの実力は本物だと思う。会場のウケ量も優勝に値するほど大きく、大満足の優勝だった。






今回のファイナルステージは痺れものだった。ディスり漫才、コント漫才、しゃべくり漫才。3組とも別ジャンルの漫才で、3ジャンルそれぞれの優勝と言っても過言では無いと感じた。



毎年たった1年でレベルが段違いで上がっていくM-1グランプリだが今年も凄かった。全組十人十色で似通ったコンビが1組もいなくて、なのに全組面白くて、今年も大満足の大会だった。

しかし悔しい思いをしたコンビも少なくないのも事実で、彼らを思うと苦しい気持ちもあるが、約7000組の予選を勝ち抜き、日本中が注目する場所で漫才をするだけで価値がある。ここで負けても面白くないわけじゃないのがM-1グランプリの決勝だ。毎年日本を震わすM-1は日本の希望、それに毎年苦しみながらも挑戦する芸人達は日本の誇りだ。


色んな感情が入り交じるとても熱くて最高な大会が今年もそこにはあった。

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