ゾンビ[詩]
クレープってどう食べるのが正解なの?
今数学の脳だから分からん
少し乾いた薄い皮とその下のクリームが臨終の祖父の手みたいだ 君のおじいちゃんご健在でしょ 考査終わりなんて空疎な気持ち
手に負えるサイズ感の生地で考査と課題を片付けて、そこに遠足みたいなホイップを添えて(なるべく受験期前までに)くるくるっと円錐に巻く バナナチョコおいしい
クレープを焼いているおにいさんがあのロックバンドのドラムの人にそっくりだ 駅のロータリーが海底神殿か滅亡した未来都市みたいだね このままうまくクレープを巻き損ねると永遠にこの夕方を彷徨うしかないのかもしれない
明日は数Bと物理返却されるかも
このまま何処か行こうか
僕らいつもそうだねって言って時刻表まで見て「いつかね」ってなるんだよ
胸焼けのまま空を仰いだ
空がヘンテコな色だった
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