『ザリガニの鳴く頃に』

湿地帯で育った一人の少女が恋人殺人の容疑で逮捕された。
湿地帯の少女として距離を置かれ、蔑まれていた彼女に
陪審員である街の人々はどのような決断を下すのか。
そして事件の真相はいかに。

今と昔を行き来しながら、真相を追う展開は嫌いじゃない。
さあミステリーショーが始まると思い、見ていたら…?!

人間ドラマ(恋愛)を描きたいのか
湿地帯を一人で生き抜いた少女の人生を描きたいのか
はたまたそんな少女の復讐劇なのか

この作品を鑑賞してここから何を受け取ればよいのかが全くわからなかった。そして、ストーリー展開のどこをとっても現実味がなく、感じてしまって、現実として描いているであろうにちょっと作りこめなかったなぁ、と。

でも自然の描写は綺麗で、この湿地帯の魅力というもの、彼女が湿地帯を大切に思う気持ちはとても伝わってきた。

この物語にもう一つ感想を言うのであれば、人間不信に陥りそうになった。だって、ね?主人公といい、元カレといい(名前忘れました)ね。

人を好きになるってなんだろう。
何をもって人を好きになるのだろう。

一緒にいて楽しい、落ち着く。
相手の知的さに魅了される。
相手の社会的地位に惹かれる。
相手の明るさに魅せられる。

何をもって相手を好きといえるのだろうか。
元カレは主人公を好きだったと言って差し支えないのだろうか。
好きだったら暴力を振るわない、それは違いない。

だったら何も信用できない。

軽々しき自然に立ち入ったチェイスをカイアは飲み込んでしまった


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