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転職歴と個人の価値付けの関係

文部科学省の資料によると、キャリアとは「個々人が生涯にわたって遂行する様々な立場や役割の連鎖及びその過程における自己と働くこととの関係付けや価値付けの累積」と定義されています。

参考:文部科学省「キャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会議」(2004)

キャリア相談やセミナーでは、「関係付け」「価値付け」ができている方と、まだの方の違いに直面することがあります。
つまり、自分で経験やスキルと、自己認識(目指す方向性や大切にしていること等)との関係や意味が理解できていれば、自信にもつながりやすいということです。

例えば、転職歴が多いことを「一社ずつの経歴が短く、自分にはキャリアがない」と捉える方と、「一社ごとにどのような経験スキルを得て、自分にとってどのような意味があったのかを理解している」と捉える方がいらっしゃいます。

また、新規事業の経験のことを「ローンチできなかったからキャリアにならない」と捉える方と、「事業企画から事業立ち上げのフェーズを経験できた」と捉える方もいらっしゃいます。

同じような経験スキルであっても、自分自身で関係付け、価値付けができているか、つまり、意味づけが行われているかによって、自信につながる場合とつながらない場合があるのです。

企業人事の方からも「異動の数が多い方がよいのか、同じ部署にいたほうがいいのか」等と聞かれることがありますが、意味づけの有無によるとお話しています。そのためには、個人が自分のキャリアを主体的に考え続けることと、組織と個人の間での対話が必要ですね。
次の異動がどのような意味があるのか、理解できている方は活躍されるでしょうし、できていない方は「他者によって動かされている」認識が続くでしょう。

専門家として組織と個人のより良い関係、個人のキャリア継続をお手伝いしています。