見出し画像

遠くに投げて近づく手法と、個の壁

最近参加したイベントや勉強会で話題となっっていたのが、「目標を現状よりも遠くに設定して近づく経営手法」です。イノベーションを進め、既存ビジネスの変革を行うには重要な考え方であるとされています。

とはいえ、目標やありたい姿を、遠くに設定すればするほど、近づくまでの道のりも簡単ではなく、近づけないまま終わってしまうリスクがあるとも言えますね。

イノベーションを進めようとすると、個人の壁、組織の壁、市場の壁が存在すると言われています。個人の壁の中に、失敗を称賛する文化がなければ挑戦しにくいということがありました。失敗と言っても、仮説の検証の失敗や不確実性については周囲は寛容だけれど、プロセスの複雑さや能力不足については、非難されやすいという研究もあります。個人が、そのことを深刻に捉えていると、大きな壁となって次へ進みにくいのではないでしょうか。

実際に、キャリア相談や企業内キャリアコンサルティングの中でも、新規事業に挑戦したことを「失敗」と捉えて、悔やんでいる方のお話を聴くことは少なくありません。

表面的に、失敗は気にしていない、失敗を称賛されているなどと言っていても、壁を乗り越えなければ、次には進みにくいということです。乗り越えるためのヒントは、個人だけでなく取巻く環境にありますね。組織の壁や市場の壁についても調べてみたいと思います。


参考図書:「なぜ組織は個をいかせないのか」馬場杉夫 著