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期待はした方がいいのか? しない方がいいのか?

「期待をするから裏切られたときに傷つくんだよ」

こう主張する人がいる。一方で

「期待に応えたいという気持ちが人を成長させるんだよ」

こう主張する人もいる。さて、あなたはどっち派だろうか?

この論争を僕は「きのこタケノコの乱」と呼んでいる。本当は「きのこタケノコ戦争」と呼んでいたのだけれど、時代を鑑みて言葉を変えた。この謙虚さは失わずにいたい。

きのこ派(期待するな派)は言う。「そもそも期待なんてするからいけないんだ」と。期待しなければ、結果に執着することもなくなり、傷つくこともないと。つまり「傷つかないために期待をやめる」という、自衛の策だと言える。

一方、タケノコ派(期待しろ派)は言う。「期待をされたら人はそれに応えようとして、力を発揮できる。人を伸ばすには期待をすることが大切だ」と。つまり「期待は相手にとってプラスになるものだからどんどん与えよう」と。

さて、期待はした方がいいのだろうか? それともしない方がいいのだろうか? こうして少しずつ掘り下げて行くと、期待というものをどのように扱えばいいのかが見えてくる。

まずは自分が期待をされる側に回ってみよう。期待をされるメリットは「期待に応えようとすることで成長する」だ。相手が何を期待しているのか。想像力やヒアリング力、そして表現力や交渉力など、目に見えない期待を可視化して成果物として渡すまでの一連のプロセス全てが学びになる。この期待に応えることを繰り返していくことによって、自分には何ができて何ができないのかも見えてくる。一方、期待されることのデメリットは何だろうか? 期待が大きすぎることによって、返って自分のパフォーマンスが下がってしまったらマイナスだ。つまりは期待の度合いによる。

こう考えると、期待をする側の在り方も見えてくる。期待をするメリットは先ほど述べたように「成長促進」だ。適度な期待は相手の成長に飛躍的に貢献する。一方、デメリットはなんだろう? これは2つあって、一つは大きすぎる期待をかけた結果、相手が潰れてしまうというリスク。もう一つは相手が期待に応えられなかったときに「裏切られたと感じる」「傷つく」といった、自分自身のメンタルの問題だ。

一つ目の相手への期待に関しては、大いにケアが必要だろう。どのくらいの期待なら応えられるか。当然、一人ひとり違うから、細かく見ていく必要がある。期待が小さいと成長しないし、期待が大きすぎると潰されてしまう。その見極めが大切だ。

もう一つの「裏切られたと感じる」「傷つく」に関しては、「期待値の調整をミスった自分に責任がある」と受け止められるかどうかが大切だ。自分を責める必要はなく、「読みを間違えた」「もっと精度を上げていこう」と次に繋げていけばいい。

「きのこタケノコの乱」の決着がついた。結論は「期待はすべし、されるべし」だ。ただし、「用法容量を守って、正しくお使いください」と注釈を入れる必要がある。適量であれば効果はあるし、使い方を間違えると副作用がある。

「期待」を使いこなそう。それが自分の為にも相手も為にもなるような使い方ができるようになるまで。

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