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「言い訳するな」が縛っていたもの

「言い訳するな」

あなたも人生で一度や二度、五度や十度は言われたことがあるのではないだろうか?

僕はなにか失敗をしたときに、すぐにこの言葉が頭をよぎる。

「言い訳するな」

最近になって、この言葉が深く深く僕の心に刺さっていることを知った。

……

友人と話しているときに、僕は「理由」を聞かれることが多い。

「なんでそうしたの?」「意図はなに?」「ちゃんと説明してくれないとわからない」

そんなの言わなくても分かるじゃないか。いつもそう思っていた。いちいち説明するのが面倒だし、なんだか尋問されている感じがしていた。

「会話は最小限でいい」

そう思って生きてきた。余計なことは喋らない。無駄話は文字通り無駄だと思っていたし、雑談が苦手なのも自覚していた。

しかしその言葉足らずが、ここ最近、コミュニケーションにおける障がいになっていることに気づいた。

「それじゃ伝わらないよ」「ちゃんと理由を説明した方がいいよ」

一生懸命に説明をする。そうすると、相手にも伝わる。何度かその経験を繰り返し、「やっぱり説明はした方がいいよな」と思いながらも、未だにどこか自分の中に引っかかりがある。

「この引っかかりは何なんだろう?」

目を閉じて、自分の内側に意識を向けてみる。ゆっくりと、その引っかかりの元になっているものを探しに行く。

すると、ある言葉が浮かんできた。

「言い訳するな」

そうか! そうだったのか!

引っかかっていた元が見つかった。僕は誰かに対して「理由を説明する」「なぜそう思ったのかを話す」ことを「言い訳」と混同していたのだ。結論だけを話し、対話は最小限。知らず知らずのうちに自分のコミュニケーションスタイルを規定してしまうほどの、キラーワードになっていたのだ。

これを矯正するには、生半可なやり方では難しそうだ。

「言い訳をしよう」

言い訳とは、できない理由だ。「できない理由」にフォーカスしても、できるようにはならない。でも、出せばすっきりするのなら、一旦出す。思いつく限り、言い訳をしてみる。もうこれ以上ないくらいまで、言い訳を出してみる。出して出して出して、空っぽになるまで出してみる。

そして最後に「じゃあ、これからどうする?」って、自分に問うてみよう。

もしこのリハビリが成功した暁には、雑談も軽やかにできるようになる気がする。

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