素直 |24.2.26.

いつだって素直になりたい。そう思ってきた。素直になることは、こわい。素直に思ったことを否定されるのは、自分が間違っているんじゃないかと疑ってしまうから。違和感が残るまま、否定されたことを受け入れ続けると、自分のキャパオーバーに気づかず、だんだんその人が苦手になっていってしまう。そういうサイクルがある。

今日も母に電話をした。届いた荷物のお礼と、元気じゃないので話を聞いてくれ、と。

私の悩みを聞いた母が、彼女なりの経験と助言をくれる。だが、少し自分がしてもらいたいこととズレている。話を最後まで聞いたうえで。

確かにね。確かに…。……そうなんだけど、うーん。なんかね、私はね……

これでもかというほど、「なんか」と「うーん」と沈黙を多様し、自分が何に悩んでいるのか、何を伝えたいのか、しぼりにしぼりだして、伝えた。全然整理できてなくて、プレゼンでいうなら0点だけど、伝えた。母は、下手な共感やアドバイスをせず、母から言えることを、言った。

あー、自分は、通じ合うことを諦めていたんだな、と思った。通じ合うということは、完全に理解されることではなくて、お互いが持っているものを出し切ったうえでみえる妥協点なのかもしれないなと思った。

すごく頭がぼんやりする。そんだけこれまで流してきたし、そんだけ今出し切ったということだろう。お腹減った。

私は、ずっと素直になりたいと思ってきた。素直でいるには社会にはこわいものが多すぎると思って生きてきたし、今もそうだ。

けど、少しずつ芯に届くように生きていきたい。やりがいというよりは、愛を、受け取って、育みたい。

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