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イベントに高画質・高音質で出演してもらう際のTips

学生団体MNiSTではこれまで画像診断レクチャーや各界の著名人をお招きした講演会などを行ってきました。そこで得た知見と今後の対策の内部文書を兼ねて、書いてみます🙆‍♂️

きっかけ

2022年3月にオンライン講演会を開催することになりました。演者の方は広島のMNESオフィスに来ていただくことは難しいため、リモートでの参加の予定です。
MNiSTではYouTube、各種SNSの運営に力を入れているため、イベントを開催するときはできるだけ高画質・高音質の素材データを残し、以後の広報などに活用できるようにしています。
もちろん、リアルタイムでイベントに参加していただける方にも視聴していて疲れない、演者の方の考えがしっかり伝わるような運営を心がけています。

これまでのイベント

今までは画像診断レクチャーを基本的にオンサイトで行っていました。

2022年1月に歯科の先生をお招きしたレクチャー

放射線診断専門医の島村先生や、聞き手役を務める学生がMNESの広島オフィスに集まり、そこで機材を設営して配信していました👨‍🎓
この場合、MNiST所有のSONY α9、ATEM mini、無線マイク、ミキサーなどを使用するので、高画質・高音質で配信するための設備は整っていました。機材チームが機材の運用については詳しいので、演者の方は特に気にせず当日に会場入りするだけで配信開始が可能でした🎥


次回からのイベント

リモートで参加される演者の方がどのくらい音声・映像の機材周りに詳しいかはバラバラです。そんな中でも高品質な配信・データの保存のために考えた方法は以下です。

高画質で配信するために

外付けWebカメラを使用してもらう。
最近のMacBookに内蔵されているカメラは非常に高画質で、照明が不足している環境でも非常に鮮明な映像を送信できます。最新のMacBook Air(M1)を私も使用しているのですが、iPhone Xsくらいの世代のインカメラと同等であるように感じています。最近発売されたMacBook Proはもっと高画質なカメラを備えているようです💻
WindowsのノートPC内蔵のウェブカメラについてはあまり詳しくないのですが、最近発売されたモダンなPCであれば基本的には問題ないのではないでしょうか📷
よって、発売から3年以内のノートPCを出演者がお使いの場合はそのまま内蔵カメラを使用していただき、そうでない場合は外付けWebカメラを使用していただくのがいいと思います🙌
C922nのような7000円以上の価格帯であれば、最近のノートPCと同等かそれ以上の品質の映像が得られると思います。
ただ、現実問題としてこれを出演者に購入してもらうか、主催者側で負担してお送りするか、その場合返却方法はどうするかなど様々な問題が伴います🤔 結局、最も理想的なのはノートPCですね。ドライバーのインストールなど面倒な手間もありません。

高音質で配信するために

外付けマイクを使用してもらう。
こちらも、外付けが基本的には必須であると考えています。基本的にマイクは口元に近ければ近いほど高音質の音声が拾えます。
ノートPCにマイクが内蔵されている場合もありますが、個人的にはあまり使用したくありません。ノートPCの限られたボディの中にスピーカーとマイクを配置する都合上、どうしてもマイクとスピーカーが近くなってしまいます。使用するWeb会議システムにもよるのですが、スピーカーからの音声をうまくキャンセルできずに軽いハウリングを起こしてしまっているミーティング参加者をたまに見かけます。その本人は気づきようがないので大変ですよね😣
いちばんおすすめなのは、かつてiPhoneに付属していたイヤホンマイクです。3.5mmのイヤホンジャックに接続するだけで誰でも簡単に使用できるのが安心です。

耳にイヤホンを挿せば、最適な位置にマイクが持ってこれるのでしっかり声も拾ってくれます。某テレビ局も、リモート出演者には基本的にこれを推奨しているという話を聞いたことがあります。誰でも、簡単に利用できて、家の中に実は眠っている人が多いというのもポイントですね👍🏻

もし、もっと高音質で配信したい場合はBlueのYetiなんかを使うと良いのだろうとは思います。ただ、高いし大きいし、挿せばすぐ使えるというものではないので玄人向けですね。玄人の出演者にはあれこれ主催者側からアドバイスしなくても揃えてくれそうなので心配する必要なさそうです🎊

ローカルで録画・録音してもらう

Google Meet、Zoomなどどんなプラットフォームを使うにしても、オンラインに送信される映像と音声は圧縮されたものです。ネット回線が遅くても途切れずに通信するために、生データを圧縮して送信しています。
一方、ローカルで(オフラインで)録画・録音することで最高品質の状態でデータを保存できます。

具体的には、
映像→スマホを使って動画撮影
音声→MacならQuickTime、Windowsならボイスレコーダーで録音
が良いと思います。

PCに接続されているカメラは基本的に一つのソフトウェアしかその映像を取得できない仕様になっています。そのため、例えば内蔵カメラでmeetにつないでいる場合はそれをQuickTimeで録画することができません。
一応、画面全体を録画しておいていただくという方法もあるのですが、出演者の映像がどうしても小さくなってしまいます。仮に特定の参加者の映像を大きく表示する機能を使ったとしても、出演者が見る画面がほぼ自分になってしまい、イベントの運営そのものが難しくなってしまう可能性もあります。
そのため、スマホ用三脚などを用いて録画しておいていただくのが最善だと考えています。このときに、目線の高さにスマホのレンズを合わせて置くことも重要です。できればインカメラよりアウトカメラのほうが高画質です。

音声に関しては、Macの標準のAudio MIDI設定アプリケーションでサウンドを複数の出力に分岐させることができます。

そこで出力先にBlackHoleなどのルーティングをしてくれるソフトを噛ませて、1. Google Meetなどに流す 2. QuickTimeに流す の2つに同じ音声を流すのが良いと思います💻

Windowsでもソフトウェアを別途インストールするなどして同様のことが実現可能だと思います。

ただ、このあたりのことはソフトウェア側での操作が必要であり、出演者の方に事前の打ち合わせの段階で画面共有してもらいながら構成を設定しなければなりません。よって、上に挙げたのは玄人向けの選択肢でしょう。
音声に関してはオンライン会議でもそれほど圧縮されないため、ローカルでの録音によるメリットもあまり大きくはありません。使用するマイクの側の音質を上げておくことのほうが重要だと考えられます😊

イベント後の編集

以上の方法で得られるデータは以下のとおりです。

  • 映像

    • 画面共有資料(出演者から事前/事後送付してもらう)

    • 出演者のローカルで録画した映像

    • ウェブ会議ツールの録画機能で得られた映像(以上2つがまとまっている)

  • 音声

    • 出演者のローカルで録音した音声

    • ウェブ会議ツールの録画機能で得られた音声

これらをタイムスタンプに気をつけながら組み合わせて編集することで、最高品質の動画がイベント後に出来上がります🥳

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