袴田事件ー冤罪・強盗殺人事件の深層 山本徹美著

袴田さんの再審が決定して、検察が特別抗告を断念したニュースを見て
袴田事件が気になったので、本を読んでみた。
びっくりするくらい、これで証拠になるの？？くらいの証拠で
死刑の判決を受けた袴田さん　
日本の検事は簡単に死刑犯を作ってしまえるし、
裁判所はいい加減な証拠でも死刑を決定できることを知った
怖い、恐ろしい仕組みになってる・・・・

この本は2014年に発行された本
だから、前回再審が開始した頃に出版

袴田さんは事件のあった日に指を怪我するねん。
警察が部屋のゴミ箱に血がついた脱脂綿を見つけて
犯行中に怪我！！
シミのついたパジャマを見つけて返り血！
そやけど、４人も殺しているのに「返り血」がシミ程度ってわけないやん！
って思うねんけど、
これをきっかけに袴田さんを犯人に仕立てていくようにしかみえへんかった。
新聞発表には「多量の血痕」とかがあったり、
袴田さんが容疑者に間違いないような記事が出たりして
そんな証拠もないのに、どんどん袴田さんを犯人と決めるけるムードを作ってくねん。
たったちょっと血が付いてただけやのに。

警察が袴田さんを犯人にする考えの中に、
勉強ができないとか
家がボロいとか
家が貧乏で家族の愛情を受けてない←実際は家族はとても袴田さんのことを大事にしてたようやけど
このようなイメージの人は犯罪者にふさわしいと
警察は勝手に思ってるんやろうとわかった　←なんでやろう？
後、元ボクサーやからって　←どういうこと？？

このイメージと反対の人は
勉強ができる
家が綺麗
家が金持ち
・・・これは検事とか裁判官ちゃうの！！
もちろん、全員が金持ちとは限らんけど
この上級国民と呼ばれるような人らは
自分達とは反対のグループにいる人は犯罪者やとか思ってるのかなぁ　←怖い話や

袴田さんは自白をするねんけど、
毎日10時間以上の取り調べで
意識朦朧としてる時に指印取られてしまうねん。
それで、もう強盗殺人犯になってしまうねんで！！
それから袴田さんは48年間拘置所に収監され続けることになるねん。
気の毒・・を超えて、なんと言えばいいかわからん。

吉村っていう検事が
袴田さんの犯罪ストーリを作るねんけど、
矛盾がいっぱいあるねん。
読んでて思ってんけど、警察は一生懸命やってる感じやねんけど、
証拠作りがいい加減？？雑？？

侵入経路もなんか15〜20センチの隙間から入るとか
夏暑いのに、冬物の服着てるとか
お金欲しさにの犯行やのに、ガマ口盗むとか
そこには小判とか通帳も印鑑もあるのに
犯行着衣のズボンがめっちゃ小さいとか・・・

そやのに
死刑判決になるねん。
びびるで〜！！

これは何なんやろう？？
死刑って人の命を奪うねんで、
そやのに、自白しかなくて、
検察の主張はほぼ合理性がないって言ってるのに！！
死刑にしてええの

なんか人の命軽すぎへん？
検察の人とか裁判官ってどんな感覚なんかすごく不思議に思うわ。
誰かを逮捕して一件落着することが何よりも大切なん？
冤罪でもええの？
証拠があまりにも杜撰で、いい加減やん、冤罪の可能性多いにあるやろぉ！
そやけど、検察は本当に上から目線で、
「元来、犯罪はそれ自体が不条理、非合理的なものであって
犯罪に関するすべての行動が冷静な理性や健全な常識の命ずるところに
従って行われるものとは限らない」やて！！
そやからって、取り調べや、証拠に矛盾があって良いわけないやんって
思うねんけど・・・検察は思ってないってことか？？

作者の人が最後に
「この審理に関わった裁判官たちは、
数多くの矛盾と不合理をなぜ「事実」と認定できたのか
果たしてこれで、法がきちんと機能していると言えるのか？
私たちが陥れられ、不当に罪を着せられた場合、
いったい誰が真実を見抜いてくれるのだろう・・・」って言ってるねん　←明日は我が身ってことかぁ〜〜

今回、検察が特別抗告を断念を決めた時のコメントに
「真の被害者は袴田さんではなく専務一家・・・」ってこと言ってます。
検察はこんなに袴田さんを苦しめたのに、自分達は悪くないって思ってるってこと？←一生、分かり合えない感覚や
彼らはなんで、こういう考え方になるんやろう？