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高尾山かりんとうが誕生してから地域商社モデルになるまで④


こんにちは、MNH広報部の阿部です。今回は、弊社代表の小澤に、商品をかりんとうにした理由についての話を聴きました。

高尾山のおみやげとして販売する商品を何にするか考えたとき、和の雰囲気にマッチするものにしよう、ということになりました。でも、おせんべいではなかったんですよね。なぜなら、おせんべいは知名度があるけど、安いこともみんな知っているから。だから、おせんべいを500円で販売したら、「高いから買わない」ということになってしまうんです。したがって相場感があるものは、価格を高く設定できないんですね。

「相場がわからないけど知名度があるもの」が最適
その点、かりんとうは知名度はあるけど、クッキーやチョコレートほど頻繁に食べるものではないですよね。おばあちゃんの家にいったらあるお菓子、というくらいの印象で、実際には自分で買わない人がほとんどです。買わないから、相場がわからない。かりんとうは「相場がわからないけどみんなが知っているもの」だから、おみやげとして最適なのです。

これが、例えばマリトッツォだったら、どうなるでしょうか?マリトッツォは、ほとんどの人が初めて目にする・食べるものだったので、まずはテレビやあらゆる方法でどんなものか宣伝しなければいけません。「イタリア発祥の伝統的なお菓子で、パンにたっぷりのクリームを挟んでいるものですよ」「見た目より軽くて食べやすいですよ」とPRする必要があるから、それなりの広告費用がかかってしまうんです。広告費用にそこまでお金をかけられない中小企業では、到底無理でしょう。

かりんとうは、知名度があるから広告費用をかける必要もない上に、誰も手を付けていないものでもありました。私たちは、高尾山で既に販売しているものはやらないことにしていたので、おまんじゅうなどもNG。すべての条件を満たしたのが、かりんとうだったのです。

後は、センスでしょうか。今回は成功につながりましたが、売れる企画が簡単に出てくるわけではありません。そして、かりんとうを地域の中のビジネスモデル、つまり地域商社モデルの題材にすることで、さまざまな課題も出てきます。次回は、その課題をどうやって解決したか、というお話をしたいと思います。


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