社会起業家を育てよう
MNHの小澤です。
2013年の12月。
ぼくらは調布駅前のマンションから、つつじヶ丘の事務所へ移転した(*1)。
そしてこの移転の前後に、いろいろなことが「芋づる式」に起こった。
簡単にいうと、移転しながら、新会社をつくり、新事業をたちあげたのだ。
今回はこの「芋づる」をひも解いてみることにしよう。
もともと若者の働く場づくりを志していた我々だったが、「起業家を育てたい」という想いもあった。そしてMNH主催の「社会起業家育成プログラム」を作ることにした。
時代はまさに社会起業家ブーム。
大企業がバックアップする社会起業塾などが流行っていた頃だった(*2)。
よく行われていたのが、初期費用をどかんと渡して支援するスタイルだ。
しかし、MNHの菅会長いわく「大金をもらった時点で起業家精神が終わっている」。それに甘んじて挑戦する意欲が削がれるだろう、と。
さらに、ぼくらが支援したかったのは、アイデアがあって行動力がある起業家候補ではなく「アイデアまではないんだけど、想いがあって起業してみたい卵たち」だった。
彼らを高みに登らせてあげるにはどうしたらよいか。それを考えていた。
そんなぼくらの作ったプログラムは「月々10万円を保証するから、あとは自身のがんばりでプラスアルファをつくりなさい」というもの。
ちなみにビジネスのアイデアはぼくらが提供した。
基本はぼくらと同じで、福祉作業所との連携など、社会課題を絡めたソーシャルビジネスを考えてもらうことにした。
つまり、最低資金をMNHが担保するインターンシップ的なものだった。
(*)知り合いの福祉作業所(わかば作業所)に「ここを出ていくけど、その後使わないか?」と声をかけられ、公開になる前の物件に入れることになった。2倍ほどの広さになった。
(*2)たとえばNECとNPO法人ETIC.が協働ではじめた「NEC社会起業塾」など。