見出し画像

地道に、四半世紀: ヴィッセル神戸

1月17日、神戸で大きな地震のあった日だ。あの日から今年でもう四半世紀が経つ。

この四半世紀で神戸の街もいろいろ変わった。街並みもそうだが、個人的に感慨深いのが、この四半世紀、街とともに成長してきた1つのスポーツチームだ。

スポーツといえば野球、プロチームの本拠地が近所に2つ。うち一つは熱狂的なファンが有名な縦じまの球団。 そんな地にサッカーチームができた当初は、誰もが今のような全国でも注目されるようなサッカーチームになるとは思っていなかっただろう。

今でこそビッグスターを抱え、メディアにも注目されるようになったチームだが、設立当初からそうだったわけではない。地域にサッカー文化をゼロからつくっていくという地道な取り組みが何年も続いた。

どのスポーツもそうだろうが、一夜にしてファンがドッと増えるような魔法はない。 地道に目の前のファンに試合を楽しんでもらい、そのファンがまた新しい仲間を連れてきて…その繰り返しだ。ローマは一日してならずというが、まさに何年もかけて少しずつ進めていく気の遠くなるような道のりだ。

それでも若い世代を中心に少しずつファンは増えてきた。 普段関東にいる自分の周りでも、かつて神戸に住んでいて、その時にファンになって、今もたまに神戸まで試合を見に行っているという女性に出会った。少しずつ、でも着実にファンは増えてきたのだ。

そして、震災から四半世紀の今年、チームはついに初めて大きな大会で優勝した。この25年、ファンとともに歩んできたチームの一つの結果だ。

震災からもう四半世紀。少しずつだが着実に時は前を向き始めている。
この時期、やはりソウルフラワーユニオンのあの曲が聞きたくなる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?