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【3.11】応援消費について考える
こんにちは!mizuです。
大学の頃は被災地支援サークルに所属しており、被災地の農家や、児童館などでお手伝いや被災地の方々との交流をメインに活動しておりました。(熱中症常習犯で、畑仕事などで使い物にならない…)
その頃から、「食べて応援」というワードをよく聞くようになり、私自身も東京で物産展の手伝いなどを行い、たくさんの人が訪れてくださったのを実際に目にして、そのパワーを感じました。
これを、「応援消費」と呼ぶそうです。
「応援消費 社会を動かす力」という本を読んでみました。「食べて応援」から「推し活」まで、様々なところで現在発生しているこの「応援消費」について、どのようなものかを考察する本です。
応援消費 社会を動かす力
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被災地、好きなブランド、ふるさと納税、推しのアイドル……を消費することで応援しようとする行動が目立っている。このような新しい「お金の使い方」が社会を動かす大きなエネルギーとなっている。利他的な感情と経済の論理が時に対立し、時に協調する新時代のマーケティング思考のメカニズムを解説する。
はじめに
第1章 応援消費の広まり
1 応援消費とは何か
2 応援消費元年――二〇一一年
3 沈静化――二〇一二年以降
4 再注目――二〇二〇年
5 応援消費以前――一九九五年
6 なぜ消費で応援するのか
第2章 寄付とボランティア
1 寄付文化のない日本
2 本当に「寄付文化」はなかったのか
3 陰徳の文化
4 ボランティアと贈与のパラドックス
5 国家と社会に生まれるボランティア
6 赤い羽根共同募金
7 ボランティアの自己効用論
8 交換への志向
9 NPOの時代
10 応援消費の理由
第3章 ふるさと納税にみる返礼品競争
1 ふるさと納税はどのようにして応援消費となったのか
2 ふるさと納税の発端
3 ふるさと納税に対する反応
4 ふるさと納税の開始
5 寄付としての性格と返礼品の効果
6 ふるさと納税の成長前夜
7 ふるさと納税の意味づけの変化
8 制度の外側にある返礼品
9 総務省の反転と泉佐野市との対立
10 純粋な寄付の増加
11 市場原理の力
第4章 世界における応援消費
1 世界における消費で応援する行動
2 バイコットとは何か
3 バイコットとボイコットを両方行うデュアルコット
4 バイコットやボイコットに関する世界の動向
5 バイコットする人々の属性と特徴
6 日本におけるバイコットの動向
第5章 交換を創り出すマーケティング
1 マーケティングへの注目
2 マーケティングの誕生
3 消費者至上主義と需要創造
4 依存効果が示すもう一つの需要創造
5 マーケティング概念の拡張
6 概念拡張論争と交換
7 交換としてのマーケティング
第6章 統治性とマーケティング
1 死の影に対応する応援消費
2 感染症と管理の様式
3 統治性と市場原理
4 マクロ・マーケティング研究における統治性の考察
5 ソーシャル・マーケティングとの結びつき
6 統治性とマーケティングの再接続
7 統治性の緩さを捉える
終章
1 消費が応援になる時代の到来
2 市場と共に生きること
3 マーケティングを利用すること
あとがき
参考文献
応援消費とは?
応援消費とは、その名の通り「応援」を目的とした購買行動です。モノやサービスの購入によって、飲食店や生産者を支援しようとする行動を指します。
応援消費は、もともと東日本大震災の被災地を応援したいという気持ちから生まれたものですが、コロナ禍において再度注目を集めています。
ということでしたが、この書籍の中では「応援消費の具体的な中身はさまざまである」と記載されており、とにかく応援するために消費をすることを総じて「応援消費」ととらえているようです。
応援消費はいつからか。
「応援消費」が顕在化したのは東日本大震災の頃だそうです。それまで、地域への応援というのはボランティアなど、手段が限られていました。
応援消費が広まった背景には情報社会も関係しているそう。
消費者同士で情報の共有や、直接企業に物申したりなど、自発的な行動が取りやすくなったのも、この消費が顕在化したきっかけではないか、ということでした。
寄付の文化に乏しい日本
日本は世界的に見て寄付が少ない国らしいです。
ですが、私はそれを聞いて驚きました。何となく日本は支え合っている方なのではないかなと思っていたのです。
ですが実際は寄付や、贈与は存在していた可能性があるそう。
日本は隠匿の文化が根付いているそう。「(善行は)隠匿の精神に基づいて行われるべきである」と考えられてきていて、贈与をひけらかすのは良くないことだと信じられていたそうです。
ですが、最近になって日本もそれを表に出す文化が根付き始めているそう。
これもネットが発展したから起きた変化なのかもしれません。
情報発信
私も被災地支援サークルでは、Facebookを使って活動を逐一報告していました。
被災地の方も、「まずは知って欲しい。知ろうとしてくれていることが嬉しい。忘れないでいてくれることがありがたい」などの話をいただき、(そう思ってくれている人がそのような活動に参加してくれているのもあるだろうけど、、)
少なくとも、情報拡散を必要としてくれている人がいたことがわかり、私も張り切って文字や写真にして伝えました。
また、最近ではふるさと納税なども出てきて、さらに気軽に応援ができるようになりました。
贈与→交換
被災地支援は自発的なものであり、贈与であるべきだと論じる専門家もいましたが、それは限界を迎えてきているとのこと。
交換が生じることにより、マーケティングとも切っては切れない関係に。
結局、この応援消費は本当に応援している人だけで成り立っていないのが現状です。
しかしながら、軽い気持ちでした応援から、その土地に興味を持ったりして、気づいたら本当に応援していたり、逆に見返りがない贈与が活発になることもあるそう。
贈与が交換に成り代わった結果、100パーセント善意では無くなってしまったかもしれないけれど、それでも応援する対象にお金がいったり、その行為によって応援する対象を知ることになったり、そんな中でも純粋な贈与は存在していたりなど、とにかく応援はできているようです。
コロナ禍でも応援消費というものが注目を集め、潰れて欲しくないお店やサービスを、積極的に使ったり、クラウドファンディングなどが活発に行われてきました。
さらに対象は地域やお店、サービスだけではなく、「推し」を応援する消費もどんどん一般化してくるようになりました。
新しい消費社会
今日の応援消費は、新しい消費社会の到来を示しているそうです。昔(=消費社会以前)は生産量<消費量だったので、消費者は商品をあまり選べませんでした。しかし今(=消費社会)は、生産量>消費量の構図が増え、消費者が商品を選んでお金を落とす場面が昔よりもはるかに増えています。
マーケティングでは、消費者に選ばれる商品を作ることが注視されて来ましたが、最近では生産元や生産方法までも注視されて来ているそうです。
テレビやネットでたくさん取り上げられていたり、レジ袋が有料になったりなど、消費者もSDGsなど、エシカルな消費が大切であることを認知し始めたからだそうです。私もやはり、テレビで環境問題の話などを見るとやはり、地球にやさしい生活をしなければと考えます。
購入先をそのように、倫理的や政治的な観点で決めることを「バイコット」というそうです。
また逆に、自然に優しくないなど、自分の倫理に反するような会社からは購入しないという行動を「ボイコット」と言うそう。これは私もよく聞きます。
まとめ、感想
思い出しつつ一気に書いてから本を読み直して内容を確認して書いたので、飛躍した解釈もあるかもしれません💦ごめんなさい!
消費者が、消費という行動で投票権のようなものを得る時代になっている、そんなことを気づかせてくれる本でした。
誰しもが気づかないうちに「応援消費」を行っている今日この頃、消費者も生産者も、小売業もみな、幸せになる消費がしたいものです。
私は社会人になってから、全然ボランティアに参加できなくて、罪悪感というか無力さを感じておりました。
でも、被災地産のものを買ったり、募金したり、また、それだけでなく、そのことをSNSなどで投稿することも、「応援」のひとつであることを、思い出させてくれました。
現地の方がどんな風に感じるかというのは、わかりませんし、こんなの雀の涙なの間違いありませんが、とにかくやらないよりやった方がいいし、選べるなら推したいところを選んでお金を落とすこと、レジに持っていく商品について、産地や作り方などを考えて消費してみることで、選挙では無いけれども、社会のこの先の小さな1票にはなるんだなということがわかり、なんだか、生活は変わらないけど、考えて消費する楽しさみたいなのを感じました。
お腹がすいたりして、ご飯を買うのと同時に、応援したい地域や企業を応援できるのって嬉しいですね。ただ毎日ご飯を食べて生きているだけでも生きててえらいと思うし、毎日大変なことばかりですが、それでも少しずつ応援消費を取り入れると、なんだかいい感じがしますね!
もっとお金稼げるようになったら、私は応援したい地域を沢山旅行したいです。今はアンテナショップで我慢します😭笑
この本と関連して応援消費の一つである推し活について詳しく書かれてる本がこちら…!
まだじっくり読めていないので、今度原神とかイブラヒムとか、自分の推しを頭にうかべながら読んでみたいと思います!
![](https://assets.st-note.com/img/1710158214894-30mxAJKOWW.jpg)
長くなってしまいましたが、お読み頂きありがとうございました!
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