見出し画像

映画感想「コット、はじまりの夏」#3

平日に地元ではなく東京、有楽町で映画。
Twitterとかでチラシとか宣伝媒体で見かけたアレ
「木々の緑のなか疾走する少女」
これがすごく頭に焼き付いてはなれなかった。
瞳に強い意識を秘めてて、「みつばちのささやき」のアナのよう。


チラシ、横浜シネマリンで入手

夏の景色と少女の組み合わせだけでキュンと心が切なくなる。
有楽町ヒューマントラストにて「コット、はじまりの夏」を観た。
入場開始後に駆け込みで当日券を入手。
なにせ上野で印象派展観てから有楽町へ移動したので。
14時開始の回で見る予定が12時に間に合ったから何かの縁よねと思い直し即、アイスコーヒーとパンフレットを買って入場した。
コットは家族とお姉さんたちと一家で暮らしてるけど、ちょっと無口で風変わりな女の子という扱いを家でも学校でもされていて、どこにいても居心地が悪そう。
そんな9歳の少女コットが母親の出産のタイミングで親戚のお家に夏休みの間身を寄せる。
そんなお話です、すごーくざっくり言えば。
ブルーと茶色いチェックのシャツとデニムのズボンを借りて、初めはおずおずと台所仕事の手伝い。じゃがいもの皮むきや近くの水場へ水汲みに行くコット。
なかなかアイリーン叔母さんと違って、ショーン叔父さんとは上手くコミュニケーションが図れないコット。でも、ある日叔母さんが外出してしまって叔父さんとふたりきりになる。
牛小屋で掃除中にいきなり姿を消したコットを探して、動揺した叔父さん。コットは自分も掃除を手伝いたくて道具を探しにいっただけだったけど凄く叱られてしまう。
でもその事件をキッカケにショーンおじさんとコットは仲良くなり。
農場の入り口にあるポストまで走ってみたらいいと叔父さんに言われて全力で疾走するコット。
ある日自分の寝る部屋の壁紙が汽車の柄だと気づく。いや観てる私たちに対してかもしれない。
この家にはおじさんとおばさんしかいないと言っていたはず?
すると知り合いの家でお婆さんの葬式がありコットも連れられて行く。恐る恐る死んだお婆さんを見るコット。
一足先に戻る近所のおばさんから、
コットのいるあの家には息子さんがいた。けれど事故で死んだんだと聞かされる。
ーー
コットがお風呂に入れてもらう
髪を丁寧にとかしてもらう
そっとクッキーを貰う
どれも当たり前のことかもしれないけど
コットにとっては初めての出来事ばかりのようで
見ていて切なくなった。
ふとラジオから夏休みがもう終わるという話が聞こえてきてスイッチを切るおばさん。
ついにコットがお家に戻る時が来て、、、
ーー

アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート

つくづく夏休みは子どもにとって大切な時間だなと思う。
自分に向き合ってくれて、いつでも気にかけて貰える。
なんと在りがたく貴重な出会い。
冷え冷えとした両親に心痛めて過ごすすべての子どもにアイリーンとショーンに出会えた少女コットのような瞬間があればいいとそう思います。
2024年1月、良い映画に出会えました。
「コット、はじまりの夏」ぜひ観てみてください。

では。




この記事が参加している募集

おすすめ名作映画

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?