認めたラブコール
「もうこの世の終わりが本当に来てしまったみたいだ」
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何も聞かない 知らない 言わない 私で居たら良かった
どんなことにも 分かった と言える私なら良かった
そう思っていた
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面白くない人間なんだと思う。厳密に言えば、自分という人間は実に面白い。それなのに、男の前では世界一つまらない人間になる。
あんたに好かれたかったからだよ
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本当はやりたい事が沢山ある。美味しい珈琲を飲みたい。ちょっと寂れた店でお酒を飲みたい。最近の流行りに乗ってお出かけしたい。たまには何十分もかけて夕日が沈むのを見たいし 綺麗な星空を見せたい。
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これほどにわたしを蝕んでいく正体は何。許せないことの方が多く、認められることなんてほんのひと握り。本当に欲しかった「好きだ」「愛してる」なんてとうの昔に棄ててきた。寂しい人間である。
愛されないわたしに価値はない筈なのに、がむしゃらに愛した。恋をした。別に見返りなんて要らなかった、あの頃は。気が付かない間に心にどんどん穴があいていたのか。今になって気付く。
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キズだらけのわたしにやってくるのは 孤独 哀 虚。
少しくらい、長続きのしない一瞬の蜜を吸ってもいいかな。
ああ、今日も愛されない
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