大それたものではないけれど

｢誰かが歌ってた愛や恋の歌は 今はやけに嫌味に聞こえてしまっているから｣

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ただ一緒に居たいだけだった
それ以上でも以下でもなく

貴方と歩く道が好きだった
少しある距離をどう縮めようか考えるあの時間

貴方と聴く音楽が好きだった
あの歌が良いこの歌が良いと話したくて色々な音楽を聴いた
たまに流れる何となく心地良いメロディに酔ってた

貴方と寝る時間が好きだった
スヤスヤ寝ていて ときにピクっと動く無防備な姿が好きだった

貴方の手のひらが好きだった
少しゴツゴツしているその手が愛おしかった

貴方と過ごす時間が好きだった

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一緒に居られればそれでいいと思った。｢何となく｣という感覚が好きだった。

何が足りなかったのだろう。きっと全部だ。努力の仕方を間違えていたらしい。

やっと少し素直になれるような気がしていた。その瞬間は遅く、もうすれ違っていたのだと思う。

私の日々から貴方の思い出が消えるのが怖いと思ってしまう。別に居なくても...という気持ちにはなれなくて。

子供だったんだな私は。大人になり損ねたまま。

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もう一度希望があるのなら、私自身がちゃんと向き合いたいと思う。貴方の需要になりたい。

ずっと、振り向いてほしいだけだったんだね。

大人になりたい