2020本屋大賞ノミネート

2020本屋大賞ノミネート作品と、私の「ノミネート作品予想」について

まず、以下の文章を転載する。
これは本屋大賞ノミネートが発表される前日、1/20にfacebookに投稿した「本屋大賞ノミネート予想」である。

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ジェーン・スーの友人、メラニーさん(一般人)はアカデミー賞予想をライフワークとしているが、
私は「本屋大賞予想」をライフワークにしたい。
というわけで、明日発表される本屋大賞のノミネート作品を予想する。
ちなみにリーク情報などは一切もらってないので、完全なガチ予想である。

線は、僕を描く(講談社)
ライオンのおやつ(ポプラ社)
ノースライト(新潮社)
ムゲンのi(双葉社)
流浪の月(東京創元社)
medium (講談社)
熱源(文藝春秋)
スワン(KADOKAWA)
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮社)
クジラアタマの王様(NHK出版)

順番は「入りそうな順」である。下にいくほど可能性が低い、と思っている。
2作ほど、かなり「賭けに出た」予想がある(ま、下の2つなんですが)
入れ替え候補は、

平場の月(光文社)
店長がバカすぎて(角川春樹事務所)
いけない(文藝春秋)
夏物語(文藝春秋)
カインは言わなかった(文藝春秋)
むかしむかしあるところに、死体がありました。(双葉社)

最近運動をしていた朝井リョウが気になるところです。
この予想を見て、関係者が「外れまくっとるやないか」と高笑いしてるかもしれませんねw
では、答え合わせは明日。
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(転載ここまで)
この翌日、1/21に本屋大賞ノミネート作品が発表された。

「線は、僕を描く」砥上裕將/講談社
「店長がバカすぎて」早見和真/角川春樹事務所
「夏物語」川上未映子/文藝春秋
「熱源」川越宗一/文藝春秋
「ノースライト」横山秀夫/新潮社
「むかしむかしあるところに、死体がありました。」青柳碧人/双葉社
「ムゲンのi」知念実希人/双葉社
「medium霊媒探偵城塚翡翠」相沢沙呼/講談社
「ライオンのおやつ」小川糸/ポプラ社
「流浪の月」凪良ゆう/東京創元社

的中は7作品。あとの3作品は「入れ替え候補」に入れた作品だった。
7作品まではいわば「ガチガチ」の作品だったので、あと3作品をどう考えるかがミソだった。
上にも書いたが、かなり「掛けに出た」予想だった。
『スワン』は、駆け込みで評価が上がっていた印象があったため。『ぼくはイエローで~』はノンフィクション大賞を獲った作品だが、小説としても読めるので、小説ということで投票した方がおられるかも、と思った。ダブルノミネートする初のケースになるかも知れない、と予想した。『クジラアタマの王様』は、色紙などの販促が年末にかけて見られたことと、なんだかんだで書店員には伊坂幸太郎ファンが多いので、単純に数でノミネートに入れるくらい集まるのでは、と予想した。

では、私が一次投票で投じた作品をここで紹介しておきたい。

『流浪の月』凪良ゆう/東京創元社
『平場の月』朝倉かすみ/光文社
『なめらかな世界と、その敵』伴名錬/早川書房

『流浪の月』はノミネート確実だと考えていた。長くBL小説で活躍されていた作者による一般小説の傑作。とにかく読んだ時の衝撃が忘れられず、絶対に入れたいと思っていた。
『平場の月』は一年前の作品なので不利だったが、中年の恋愛小説としてもっと読まれるべき、と思って投票した。最初のうちはノミネート圏内、と予想していたが、ちょっと厳しいかな、とも感じていて、ここはどうしても入れるべきだ、という意味を込めた一票だった。かつて『田村はまだか』がノミネート安全圏だと勝手に解釈して他の作品に投票したら、ノミネートに残らなかった、という反省があった。しかし今回は投じても入らなかったか、という悔しさが残る。
『なめらかな世界と、その敵』はノミネートするとは最初から思っていなかったので、完全な趣味である。読んだ時の衝撃が忘れられず、こういう小説をみんなにも読んでもらえたら、という気持ちだった。
今回、恐らく本屋大賞で初めて、ミステリに投じなかった。

さて、今回のノミネートで私の未読は3作品。『線は、僕を描く』『夏物語』『ライオンのおやつ』である。余裕だ。
では全国の書店員の皆さん、今年も明治記念館で、お会いしましょう。

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