EGO-WRAPPIN'が好きな29歳の女、首相に踊らされる

【第一回】

…第一回、と書いて始めてみたけれど、仮に今後このタイトルで文章を載せ続けたとしたらものすごく世間に対して斜に構えた、とがった人間のように思われかねないし(まあ、そもそも人の目に触れる前提では書かないけど…と言いつつハッシュタグをいっぱい付けてみる試み)、それは本意ではないので、タイトルはばらばらで回数だけ重ねていく、という企画にしてみようと思います。
その前にいろんな説明をしたい。

まず、私はEGO-WRAPPIN'のおふたりと彼らの音楽とその佇まいが大好きなのです。ライブに足を運んだのは、フェスを含めて5回ぐらいかなあ…今月の頭にもホールライブが予定されていて、チケットを取って楽しみに待っていたところにコロナ騒ぎで、来月末に延期になってしまったのだけど…そもそも来月末なら大丈夫とも思えないのが心許なくやるせない…。
これに限らず、今月はもうあと二組のライブに行くはずだったのに(万が一これを読んで私の文章や私個人に興味を持ってくださる方がいたとして、その方々に私の音楽の趣味を知っていただくために一応記しておくと、Alanis MorissetteとParis Matchです)共に期日未定の延期になってしまって、本当にろくなことのない春である。

話が逸れました。
そんなろくなことのない春、しかも都内は先日発出された効力の疑わしい緊急事態宣言も相まって、すっかり外出自粛モードですし、それに先立って私の勤め先では完全に在宅勤務に移行したため(これはもちろん、相当にありがたく貴重なことなのだけど)、今や私の活動範囲は徒歩10分以内にあるスーパーと、反対方向に10分行ったところにある閑静な川沿いの散歩道だけなのです。本当につまらないことだ。鬱々としてしまって、夫には無駄に強く当たってしまう。というより、癇癪を起こしてしまう。
30手前にもなって、情けないことよ。

とまあこんな退屈で窮屈な日々ですが、この週末の私の鬱屈したメンタルにちょっとした風穴をあけてくれたのが、まぎれもなくEGO-WRAPPIN'のおふたりだったのです。
ひとつめ。ボーカルよっちゃんがインスタグラムにアップしてくれた「What a Wonderful World」のピアノ弾き語り。

https://www.instagram.com/tv/B-zDLFIFTyF/?igshid=14p9stw9g9nbs

ふたつめ。ギター森ラッピン氏がYouTubeにアップしてくれた「土曜日の憂鬱 Vol.1 ブルース」と題された約一時間のプレイリスト。

https://youtu.be/49zcRmsN4Fc

もう、多くは語るまい(放棄)。
とにかく観て、聴いていただきたい!
(リンクを貼る、ということも無論初めてなのですが、ちゃんとできているのだろうか?)
よっちゃんの、淡々としたアイーンからの物憂げでちょっぴりドライだけどあたたかなピアノの音色がいい。アットホームな距離感の、でも遠くまで澄み渡るような声がいい。ちなみによっちゃんはWEBマガジンSTART!で「中納良恵の音off」というコラム連載を今日から始めたようだ。そう、私が今日唐突に【第一回】と銘打って文章を書き始めたのは、完全にそれに感化されてのことです。

森ラッピン氏の、彼の音楽的嗜好だけでなく人柄まで伝わるような選曲がいい。要所要所に顔を覗かせる歴代ミュージシャン達へのリスペクトがいい(これはエゴの音楽に聴き惚れている私が勝手に思ったことだけれど、このプレイリストには、エゴっぽさが随所にちりばめられているのだ。もちろん時系列を考えれば逆なのであろう)。ちなみに森ラッピン氏は雑誌ケトルで「酔えるレコードもう1枚」という対談連載をしている。

とまあ、今後はエゴに限らず音楽のことを中心に、できるだけ毎日(のように)まとまった量の文章を書いてみたい。とにかく暇な在宅勤務期間に何らかの達成感を味わいたく、アウトプット欲を満たしたく。

タイトルについて、最後に少しだけ触れておきます。
星野源の「うちで踊ろう」に我らが首相がコラボしにかかった、噂のあの動画を私も拝見しました。ちなみに個人的にこのシリーズで一番好きなのは、徳川徳男徳子のおふたりが両脇でやんややんや言っている作品です。
アベ氏のアップしていた動画を観て、日常を切り取った風でいて、ぎこちないながらも演技している感が満載だなあ、とか、これは国民をおちょくっているのだろうか、まさかこんなご時世に大々的におちょくるだなんて何のメリットもないということぐらいさすがに分かるよなあ、だとしたら本人も奥様も側にいて助言のようなことができる(はずの)官僚たちも相当なマリーアントワネット脳なのだなあ、とか、源さんとんだとばっちりで心労いかばかりか、とか、せめて踊ろう、とか、様々思うところがありました。ツイッターやnoteでもたくさんの有識者やミュージシャンやおそらくそのどちらでもない私のような市民が、いらいらやもやもやを抱えている様子で、どなたの意見にも同意し得る部分があって興味深く読みました。

が、
奇しくも、計らずも、この件で、
どれだけの強いメッセージが込められているかも分からない、このアベ氏の投稿によって、大いに心乱され考えを巡らさせられた私自身の感覚としては、
完全に「(首相の手の)うちで踊ろう」というコンセプトだったのだと思わざるを得ない。
だとしたらなかなかの策士…!

本来の「うちで踊ろう」についても、また改めて書こうと思っています。長くなった!

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