村上宗隆、先発4番連続試合出場がストップ


休んだだけでニュースになる男。

東京ヤクルトスワローズの村上宗隆が8月6日の対巨人戦(神宮球場)での試合前に、倦怠感を訴え、「特例2022」で登録抹消された。
村上の代わりに、4番は好調のドミンゴ・サンタナが入り、サードの守備位置にはこの日、プロ初の一軍昇格、初出場となった赤羽由紘(2020年育成ドラフト2位)が入った。

村上はプロ2年目、2019年の開幕戦から503試合連続試合出場を継続してきたが、この登録抹消によってストップした。

さらに、2020年の開幕戦(6月19日)から360試合連続で、4番打者として先発出場し続けてきたが、それも同時にストップすることとなった。

これはNPBでは史上6番目の最長記録となる。

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NPB記録は、阪神タイガースの金本知憲が2004年4月2日から2010年4月17日まで880試合連続で4番打者として先発出場していた。
村上宗隆は、5位の掛布雅之(阪神タイガース、361試合)にあと1試合、4位の石井浩郎(近鉄バファローズ、362試合)にあと2試合と迫っていたが、無念のリタイアとなった。
また、村上宗隆が今季、最後まで4番で先発出場し続ければ、3年連続でフルシーズン4番打者を全うしたことになり、金本知憲(2004年から2009年まで6年連続)、松井秀喜(読売ジャイアンツ、2000年から2002年まで3年連続)に次いで、NPB史上3人目となるところだった。

不幸中の幸いだが、村上は8月7日の巨人戦から戦列に復帰、「4番・サード」で先発出場した。
4回の第2打席、無死満塁で打席が廻り、NPBタイ記録となるシーズン5本目の満塁ホームランの期待も懸かったが、サードフライに倒れるなど、この日は3打数無安打1死球に終わった。

8月5日の巨人戦では、村上はNPB史上最速タイ記録となる、チーム97試合でのシーズン40号本塁打到達も懸かっていたが、ノーアーチに終わっていた。

ヤクルトは、コロナクラスターから復帰した巨人に3連敗を喫した。
それでもセ・リーグで断トツの貯金20(59勝39敗1分け)を維持、2位の阪神タイガースとは8.5ゲーム差をつけており、優位に立っていることには変わりはない。

村上は7月31日、甲子園球場での対阪神戦、3打席連続ホームランで全打点をたたき出し、チームを逆転勝利に導いた。
試合後のヒーローインタビューで、「4番打者」であることについて尋ねられると、
「それくらい責任を背負っていますし、そういう打順ということは自覚している」
と答えた。

その翌々日、8月2日の中日ドラゴンズ戦(神宮球場)では村上のバットから前人未到となる5打席連続ホームランが飛び出した。

残り44試合、史上最年少となるシーズン40本塁打、三冠王など個人で狙える記録もあるが、何よりも「不動の4番」がバットとリーダーシップで1992年・1993年以来のリーグ2連覇に導く。


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