見出し画像

「砂糖には中毒性・依存性がある」の嘘

【脳の「報酬系」を壊す砂糖】

 甘いものを摂ると、美味しいと感じるだけでなく、心地良いと感じます。

 この甘いものを摂ったときに脳が多幸感を感じるメカニズムは、いわゆるドラッグを摂ったときに似ています。甘いものを摂ると、大脳辺縁系にある側坐核というところでドーパミンが分泌されます。ドーパミンは快楽を生む神経伝達物質であり、ドーパミンが放出されると人は快楽を感じます。この、快楽を感じることを司っている脳の部分を「報酬系」といいます。

 報酬回路とは、やる気や達成感などに関わる感覚を司る脳の仕組みで、褒められたり、好きなことをしていたりと、良い気分になったときにドーパミンが分泌されます。ドーパミンが分泌されると人は快楽を感じるので、意欲や集中力を高めて効率良く仕事や勉强に打ち込めるようになるのです。しかし分泌量が多くなると、依存症に陥ってしまいます。特に覚せい剤などはドーパミンの異常分泌を促し、強烈な快楽が得られるために依存症に陥りやすいのです。

 大脳辺縁系の側坐核にはドーパミンD2受容体というものがあり、ドーパミンがこのD2受容体と結びつくことで快楽を感じます。頻繁に甘いものを摂り続けドーパミンが出続けると、ドーパミンD2受容体がオーバードライブして報酬回路を麻痺させてしまいます。そうなると、今までと同等の刺激では快楽を得られなくなってしまうのです。

 このようにして甘いものを摂り続けると、ついにはドーパミンD2受容体が減少し、報酬回路がうまく働かなくなります。そうすると、より強い刺激を求めてより多くの砂糖を摂るようになるのです。こうなると、1日にペットボトルのコーラを2リットル飲むなどといった極端な砂糖依存になったりします。まさに麻薬中毒と同様の状態であり、砂糖中毒といえます。これが砂糖がやめられなくなる精神的依存のメカニズムです。 長尾周格〈歯医者が虫歯を作ってる〉より

✔️【真相〈砂糖中毒など存在しない〉】

 「砂糖には麻薬のような中毒性がある」━━この言説はテレビの健康番組、医療番組で耳にタコができるほど聞かされており、誰もが当然の常識として受け入れているのではないでしょうか?

 しかし、麻薬中毒者が麻薬を得るカネがなかった場合、殺人や盗みを働いたりしますが、砂糖中毒者から砂糖を盗まれないようにするために、コンビニやスーピーが砂糖を厳重に保管などしていません。

 このことから、砂糖に麻薬並みの中毒性や依存性などないことがわかります。

 では、砂糖中毒という説はどこから来たのでしょうか?

【砂糖中毒の根拠となっている動物実験】

 崎谷博征によると覚せい剤によって過剰に放出されるドーパミンが、砂糖摂取でも上昇するという動物実験から来ているそうです(【PBB.1990】【Appetite.2009】)。

 しかし、ドーパミンをブロックしても、食欲に影響が出ないという実験もあるそうです(【Front Endocrinol.2014】【JAD.2019】)。

 近年ではレプチンやグレリンといったタンパク質が食欲をコントロールしていることがわかっており、それらはドーパミンを必要としません(Mol Metad.2012)。

 そもそも崎谷博征によると、覚せい剤はドーパミンを過剰に放出しますが、砂糖を摂取しても過剰な放出はないそうです。

【まとめ】

 ●砂糖には麻薬並みの中毒性などまったくない。

 ●砂糖中毒説の根拠は極めて薄弱。


 この記事が少しでも役に立ったと感じていただけたら応援クリックお願いします🙏


 包丁を使わずに作れる初歩的な料理をまとめてみました。料理を始めたいがなにから始めればいいかわからない方は、ぜひ参考になさってください。

目次へ


サポートしていただければ嬉しく思います。もちろん、すべて《世界の真実》を見つけるための費用にしたいと思っています。