今年から技術同人誌を書き始めての感想
この記事は「技術同人誌 その2 Advent Calendar 2018 Advent Calendar 2018( https://adventar.org/calendars/2940 )」の14日目の記事になります。
今年の同人活動について
今年から同人活動を開始して、2イベント1シンポジウムで頒布させていただきました。参加したイベントは「技術書典5」「銭けっと」です。シンポジウムは後述。
頒布した本は「OpenFOAMの歩き方(上巻)」、「OpenFOAMの歩き方(下巻)」、「Palabosで遊ぼう」、「OpenFOAMの歩き方(合本版)」の4冊で、書き始めたのが9月の頭なので、1か月1冊出しているような計算になります。やりすぎかな?
OpenFOAMという割とメジャーな流体解析コードと最近業界で動きの多い格子ボルツマン法のPalabosをテーマに選んだのは、頒布予定数も考慮してのことですが、割と当たったかなと思っています。私の好きなマニアックな内容の本にはならなかったですが、キャッチーな題材を選ぶとそこそこ出るというのがわかりました。もちろんマーケティングな面だけでなく書きたいから書いたのですが。
始めたきっかけ
私が幹事をやっている勉強会の飲み会で宣言したのがきっかけです。元々、私の身内が同人活動をしていて、私自身も売り子などをしていたことから、特に同人という分野に関して感覚的な隔たりはありませんでした。
技術同人誌で数値計算がイケると思ったのは暗黙の型宣言さんの同人誌を読んだのがきっかけです。暗黙の型宣言さんの「Fortranによる実践オブジェクト指向プログラミング」は永久保存図書として自宅本棚に保管しています。突き抜けた内容の本が好きな私としてはドストライクゾーンだったので、私もこんな本を書いてみたいと思ったのが書く動機になったと考えます。
良かったこと
技術同人誌を書くことで自分の中の知識、知見を整理することができました。これは漫然と頭の中に情報を置いていたのではできない体験でした。体系的に何かをまとめるという作業は、その完成度は置いておいても、自分の中で得難い経験となったような気がしています。
また、同じく技術同人誌を書いておられる方々と交流できたのも、いい経験でした。
反省
初入稿で勝手がわからないにも関わらず、丁寧な対応をしていただきましたねこのしっぽさんには大変お世話になりました。お世話になったというのはご迷惑をおかけしたということで、表紙サイズの間違い、フォント埋め込みの不具合、レイアウト不備など色々とご迷惑をおかけしました。
ご指摘いただいたことで色々と勉強になりましたので、ねこのしっぽさん様々の同人活動となりました。
後は電子版のダウンロードをDropboxでやったのは失敗でした。アップデートは簡単だけど、いつまでもストレージ置いとくのは保守を考えると面倒な気がしてきました。Boothのシークレット 公開を使って合言葉で頒布した方がよかったですね。後の祭りですが。
表紙についても、反省があります。絵については文句ありません。なぶらちゃんかわいい。問題はタイトルで、ある程度狙ってOpenFOAMやPalabosというコードの名前だけで書いていましたが、思った通りなんのソフトかわからないという質問を多くいただきました。次回からはちゃんと何のソフトか表紙に情報付けたいと思います。
学会のシンポジウムでの頒布
私が所属しているオープンCAE学会はオープンソースのCAEソフトを取り扱う学会ですが、とにかく多様性を享受しています。学術的、プログラミング的な内容以外でも何でも可の学会で、今年のシンポジウムではCGの見せ方や、電子工作までもありました。
そんな学会だからか、私の同人誌も受付に頒布スペースをいただくことができました。自費制作の同人誌が学会の受付で頒布されるのって個人的には衝撃的でしたが、さらにありがたいことに完売しました。同じく受付で売られていた方の本も完売したので、技術同人誌の可能性を感じる機会となりました。
なんでもやってみるものだと再認識しました。
今後について
今後も技術同人誌を書いていこうと思いますが、今回みたいに1イベント新刊複数というのは、クオリティの低下になりそうなので、控えたいと思います。その代わり新刊の数は増やしていければなと思います。
また、参加しているオープンCAEコミュニティに技術同人誌という新しいアウトプット方法を提案した人間の一人として、オープンCAEの発展に貢献できればなと思います。
まあ、来年もゆるっとやっていければな、と思います。
以上、拙い文章ですが振り返りとさせていただきます。
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