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年を重ねたら雨の日も悪くないと思えるようになった、とかみんな言うよねみたいな話

「今日は雨の日曜日です。」
多分安住さんはラジオ番組日曜天国の冒頭でそう言ったであろう本日、雨の日曜日。(本当に言ったかどうかは未確認)
せっかくの日曜日なのに雨だなんて、と思う時もあれば、雨の日曜日という響きになんとも言えない安心感を得られる時もある。
出かける予定がなければ雨も悪くない、と思えるようになったのはつい最近のこと。雨の音、雨の匂い、雨を口実に家でダラダラと過ごすこと、全部割と好きだ。

ひとつお気に入りの傘を買ったらひょっとしたら雨の中を外出することすら悪くないと思えるかもしれないから、可愛い傘が欲しい。
長年使っている傘が壊れたら、英国王室御用達のビニール傘フルトンが欲しいなぁとずーっと思っている。
エリザベス女王がお召し物に合わせてそのフルトンのビニール傘の色も変えていたのが本当に素敵で。私は何色にしようかな、なんて考えるだけで楽しい。

FRONTROW
FRONTROW

傘といえば昔夫にMOMAの傘をプレゼントしたことがある。黒い普通の傘だけれど、傘を開くと内側に青空が広がっているデザイン。こんなデザインを考えつく人すごいなぁって感心したものです。夫はまんまとどこかにその傘を忘れてきましたが。

MOMA スカイアンブレラ

雨が嫌いだった理由の一つが、くせ毛なので髪が広がること。もうずーっと縮毛矯正をしてきたので最近はそんなことも忘れていたのだけれど、ついに縮毛矯正を卒業することにしたので、雨の日の髪の毛チリチリ問題を久しぶりに体感している。
せっかく髪を整えても玄関を一歩踏み出した瞬間に髪が広がるので、このチリチリ髪にイラッとするのは相変わらず。でもこれをどうにかしてやろう(縮毛矯正に戻る)とは思わなくなった。見た目を気にしなくなったわけではないけれど、これが元々の自分の髪の毛ならばまぁしょうがない、という気持ち。誰も私の髪のチリチリ具合は気にしないだろうという思考ができるようになったというのかな、自意識過剰の反対みたいな。私の髪がチリチリで膨らんでいて、何か不都合でも?ってことですよ、この精神。あ、これがおばさん化というやつなのかな。

この時期の雨は咲き誇る花(特にジャスミン)、湿ったアスファルト、青々とした木々の匂いが混ざり合った本当に「地球に生まれてきて良かったー!」くらいの最高な香りで、ついつい大きく深呼吸しながら歩いてしまう。もう本能的に脳が、鼻が、体が、この香りを喜んでいる感じ。
この香りを香水にしようと試みた調香師は絶対にいると思うけど、表現はできても再現はできない香り。
雨が降った時にしか嗅ぐことのできないこの香りが、雨の日を楽しみにするのに十分な理由になる。
大人になるって五感に敏感になるってことなのかもね。

雨の日曜日、と書き始めたけど、今雨は止んで少し明るくなってきた。
みなさん良い日曜日を。

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