中共中央党校の元教授・蔡霞氏による習氏批判---ガーディアンの記事から(超訳)

・いちばん上・・・英紙ガーディアンの記事「習氏には多くの反対者がいる――内部関係者が証言」

・まんなか・・・共同通信社の記事

・いちばん下・・・蔡霞氏本人のものと思われるツイート「重大な政治的問題のある言論をしたとしか世間には発表されていないみたいだから、具体的にどの発言が問題になったのか、みなさんに教えてあげる・・・」


【ガーディアンの記事の超訳】

中国共産党中央党校の元教授・蔡霞氏が、中国の指導者・習近平氏への前例のない批判を発表し、習氏が中国をダメにしていると非難し、中国共産党から抜け出したいと思っている人たちはまだまだいると主張した。

蔡霞氏は17日(月)に党から除籍された。習氏を批判した蔡霞氏の発言が録音された音声が6月にネット上で出回ったためだ。蔡霞氏はもう中国にはいない。

蔡霞氏はガーディアンに「除籍されてよかった」と語った。

「習氏のもとでは、中国共産党は中国をよくしていくことができない。むしろ、中国の進歩の障害となっている」

「党をはなれたがっているのは私だけではない。もっとたくさんいる」

「私は何年も前から党をはなれようと考えていた。党のなかでは意見が言えなくなっていたし、完全に封じられていたからだ」

中央党校のような機関に属していた人物からのこうした発言は、驚くべきもので、中国の指導部を揺るがせる可能性もある。

ネット上に習氏批判の音声が出回った直後の6月にも、蔡霞氏はガーディアンの取材に答えていた。そのときには、習氏への批判をさらに強め、習氏が中国を世界の敵にしていると非難していた。内部関係者からのこうした批判は非常にめずらしい。

蔡霞氏は、自分と家族がおどされているから、この6月の取材の内容を公表しないでほしいと言っていた。だが18日(火)、「もう自由の身になったから、自分の心にしたがって声を上げる」と述べた。

蔡霞氏によると、党内には習氏に反対の者が多い。しかし処分されるのを恐れて声を上げられずにいる。こうした状況下で、習氏の権力には歯止めがなく、すべての重大な政策決定にあたっているので、コロナ対応での初動であったような過ちが避けられなくなっている。

「1月7日の時点で指示を出した、と自分で言っているくせに、人から人に感染することをなんで1月20日まで公表しなかったのか。なんで何も手を打たなかったのか。責任を問うべきだ」

「だれも反対できない。習氏の権力には限りが無い。習氏は世界を敵に回してしまった。国内では、重大な問題への対策を全部自分で決定しようとする。だれも止められないのだから、習氏が判断や決定を誤ることは避けられない」

「悪循環だ。決定を誤れば、とうぜん結果もよくない。なのに下の者が何も言えないから、誤った決定がとまらない。しまいには、手に負えない状況になってしまう。これでは国が破滅に向かうのをとめられない」

「鄧小平による改革開放や、2001年のWTO加盟後の中国経済の世界経済との融合を経験した世代には、今の党のやり方に不満をもっている者が多い」


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