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鳥養潮  ~撮影ノオト~

声明への誘い

僧侶たちの合唱曲ともいえる仏教音楽、声明(しょうみょう)を初めてライブで聴いたのは、鳥養潮作曲の「阿吽の音(こえ)」だった。

鍛え抜かれた声が幾重にも連なり、会場に響き渡った時、波動が空間を揺らしてゆく。リズムに身を任せていると、全身の細胞が醒め、壮大な宇宙の中をたゆとうような心地良さに包まれた。

それは千余年の時を経て今在る声の魔力と、鳥養潮の現代音楽家としての稀有な才能が融合し生まれた独特の世界だった。

最初の出会いの衝撃

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