AMHが低いと言われました。妊娠できますか。

AMHは抗ミュラー管ホルモンといい、
卵胞(卵子を育てる袋)の芽である前胞状卵胞から出てくるホルモンを
量的に評価したものです。

これから育って排卵する可能性がある卵子の数を評価しているので、
「卵巣の予備能力を評価」
するものとして案内されることが多いわけです。

卵巣からのホルモンは、卵子の発育によって変わるのですが、
年齢とともに卵子の数は減り、発育する卵子の数が少なくなると卵巣の機能は低下するので、
「卵巣年齢」
として評されることもあります。

ただ、あくまでもこれから育ってくるであろう卵子の数でしかないので、
卵子の質を評価することはできません。

たとえAMHが低くても、
質のいい卵子に出会えさえすれば、十分妊娠できる可能性はありえます。

多くはAMHが低い場合、
早めの治療のステップアップをご案内したり、
卵巣に負担の少ない刺激で卵胞を育てていく形になります。

AMHが分かったところで治療方針が変わらないのであれば、
検査の意味がありません。

当院では、基本的に卵巣に負担の少ない治療を行っているため、
年齢と卵巣機能が一致しないなど、
治療上必要と判断した方のみ検査をご案内しています。