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テーマ「分割期胚の評価方法」

こんにちは、培養室です🌼
今回は【分割期胚の評価方法】についてご紹介します。

胚の評価をもとに、移植や凍結ができる状態か観察します。
対象となる胚を決め、胚の状態によってはプラン変更の判断をします。

●分割期胚とは?

卵子が受精すると、細胞の分割が始まります。

当院で移植・凍結に用いる分割期胚は、受精後2~3日目の胚となります。

●分割期胚の評価

分割期胚の評価は、Grade1~4の四段階評価となり、
Grade1が一番良い評価(数字が小さいほど評価が高い)となります。

以下の項目について総合的に判断し、減点方式でグレードがつけられます。

所見がない状態がGrade1となり、たとえば
1項目に所見あり:Grade2
2項目に所見あり:Grade3
というように評価が付いていきます。


●詳細な評価方法


【成長速度】

受精してからの日数に適した細胞の数になっているかどうかを確認します。

受精から2日目:4~5細胞
受精から3日目:7~9細胞

当院の基準では、上記の細胞数に収まっているものが良好な成長速度と判断されます。
(※受精したタイミングによっては上記の基準が当てはまらない場合もあります。)

【フラグメント】

細胞が分裂する際、細胞の一部が粒状に残ってしまう場合があります。
これをフラグメントと呼びます。

フラグメントは少ない方が良いとされているため、多すぎるとGradeが下がります。

【不同】

細胞が分割した際に、細胞の大きさが均等なものが良好な胚とされています。
不均等な分割は「不同あり」となり、Gradeが下がります。

【不整】

細胞がきれいな球形なものが良好な胚とされています。
形がいびつになっているものは「不整あり」となり、Gradeが下がります。

以上の評価をもとにして、総合的にGradeを決めており、
移植や凍結ができる胚かどうか判断しています。



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