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テーマ「精子凍結」

こんにちは。
みなとみらい夢クリニック 培養室です^^。
今回は「精子凍結」についてご紹介します。

当院では採卵当日にご主人様の予定が合わない場合に備えて
精子の凍結保存を行うことができます。

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➀基本的な体外受精の流れ

今回の説明は、
黄色で囲った【精子凍結】の部分になります。

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②精子凍結までの流れ

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採精から精製までは以前ご紹介した記事をご覧ください。
テーマ:精子精製


③凍結処理

精子専用の凍結液を使用し、凍結保護物質が細胞内の氷晶形成を抑えることで、凍結によるダメージから守ります。
また、精子と凍結液をゆっくりと混ぜ合わせることで、浸透圧の差を緩やかにし、精子への負担を減らします。

凍結液と精子を混和したあと、
精子凍結保存用容器に必要本数分を小分けにしていきます。
一定時間静置させ、液体窒素の蒸気に当ててゆっくりと冷やしたあと、
一気に液体窒素に投入します。
凍結精子は約-196℃の液体窒素で満たされているタンク内で保管され、
長期保存が可能です。

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融解時の精子の生存率は約30-50%になり、運動率も低下するため、
通常の体外受精(ふりかける方法)は行うことができません。
凍結精子を用いる場合は顕微授精を施行します。
目安として1回の採卵で1本の凍結精子を融解して使用していきます(融解後の精子状態によっては追加で融解する場合もあります)。

凍結本数は保存する容器の構造上、基本的に3の倍数に小分けにします。
ご夫婦のスケジュール(今回のみ都合がつかない・長期出張の予定がある・予備として保管したいなど)と現在の精子の状態を踏まえて本数をご相談させて頂きます。

ご不明な点がありましたら、
スタッフまでお気軽にご相談下さい ^^。

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