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何を探しているのか、どこに行きたいのか

四肢の細い女にしか明日を生きる資格はないのだと、信じて疑わなかった日々がある。

私には生きている価値がないと絶望して、生きる意味を考えて、そんなものはこの世の生き物の中でも少々賢くなりすぎた人間だけが、後からつけた言い訳なのだと今になって悟る。

それでも何一つ不満のない日々は腐って落ちた柿のようで、水を吸えなくなって首からもげた花のようで、心の置き場のなさに焦燥すら感じた。

変わりたい。
跡形もなく変化したい。
私の昔を知る人間に、すれ違っても気付かれないくらいに、私は今もなお、何者かになりたくてたまらない気持ちでいる。

4月の4日目、燃え尽きた灰からやっと這いずり出したような気持ちを抱えて、湧き上がる何かを支離滅裂ながらも書き残す。

このままで良いわけがなかった。
まだ見ぬ明日を憂いて泣く気分でもなくなった。

この世の全てに、目にもの見せてやらねばならないという、なんとも漠然とした喧嘩を売らなければ、生きていて気が済まない。

きっとこうして死ぬまで世界を挑発し続けるのだろう。

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