やりたいことがない人生
ずっと、「やりたいこと」がなかった。
小学校の頃から、何となく友人に誘われて始めたサッカー。
少しずつ楽しくなり、サッカーにのめり込んで夢中になった。
中学生、高校生、大学生とをステップを上げていって、着実にレベルアップしていた。
レベルが上がる一方で、心の隅っこで感じていた不安。
なぜだろうか、サッカーへの情熱は高まっていっているのに、サッカーを「やりたい」という感情は、いつしか「やることがないからやっている」という感情に変わっていた。サッカーは、「やりたいこと」ではなくなっていたのかもしれない。
「サッカーをとったら何もしなくなって廃人になるかもしれない。」
タラレバの話になるが、そう思っていたのだろう。ここから離れてしまって、別の世界で生きていけるかが怖かったのだろう。自分から、これまで10年以上やってきたサッカーを取り除いたらと思うと怖くて仕方がなかった。
いつしか、サッカーは感情を表現するという手段になっていた。
共に闘う仲間との日常が楽しくてたまらなかった。勝った時は抱き合って喜び、負けた時は泣いて悔しがり、時には言い合って気まずくなるときもあった。
そして、やっぱりずっと支え続けてくれた家族に対する恩返しの意味もあった。毎日、サッカーに集中できるように環境を整えてくれて、お金も労力も計り知れないことだったと思う。それでも毎日支えてくれた。
実は、サッカーを続けることで感情を表現し、感謝を表現していたのかもしれない。
不安と感謝という感情の意図が複雑に絡まり合ったサッカー人生は、何となくで始めたところから、自分を表現するための手段になっていた。そして、サッカーを続け、サッカーと向き合うことに何か意味を探していた。
ーーー
2019年12月、約15年のサッカー人生に幕を閉じた。
2020年4月、社会人になった。
「やりたいこと」がなかった自分は、頑張れるかどうか、しんどい時に踏ん張れるかどうかを基準に会社を選んだ。自分の選択は間違っていなかったと思う。素敵な人たちばかりがいるからだ。
でも、いまだに感じている。
やっぱり「やりたいこと」はない。
最近になってようやく気が付いた。
「やりたいこと」なんて必要ないのではないかと。
というのは、周りの人間から愛されて、喜んでもらえている最高な人と出会ったからである。その人から多くを学んだ。いや、まだまだこれからで、もっとたくさんのことを学ぶことになるだろう。
その人は、やりたいというよりかは、「自分のできることが周りの人に役に立つからやっている」という思考であった。
正直、このような話は聞いたことがあった。でも、それを行動にまで移して、実績も積み重ねようとしている。自分は全くできていなかった。何なら、自己啓発書などでは頭痛が痛いほど聞く話なのに、いざ自分ごとになるとできていなかった。
その人のことは、本当にすげえって感じているし、心の底から尊敬している。それはこれからもずっと変わらないだろう。
と、同時に非力さ、無力さを痛感した。
与えられる人間になろうとしているのに、なれていない自分に。
周りに人に喜びを感じてもらえるような人になりたい。
強く、強く思った。
ーーー
その時にふと頭に浮かんだのが、仕事で毎日着るスーツだ。
スーツで周りの人たちを喜ばせることができないかを考えた。
スーツは頭と身体にスイッチを入れてくれる。
「よし、これから働くぞ!」と。
スーツは、サッカーでいう所のユニフォームだ。なぜ、サッカーでユニフォームを着るのか。勿論、味方と敵を見分けるためのものでもあるが、それ以上に覚悟とプライドと、そして闘うための意志表示という意味がある。
幼少期、絶対ACミランに入団する!と夢見てずっと赤黒のユニフォームを着ていた。今では、ユベントスファンになってしまったが。。。
ナポレオンの名言にこんな言葉がある。
人は、制服通りの人間になる。
この言葉の通り、人は無意識のうちに服装を決めることで、自分をも決めている。つまり、服装からのイメージ通りに自分がなっていると、錯覚しているということである。
斎藤ひとりさんの著書にはこんなことが書いてある。
「成功者」になった人は、みんなから憧れられる格好をすること。
その業界の将来が明るいことものであることを、これから仕事を選ぶ若者にアピールして、夢を与えることができるのである。
残念ながら、幼少期の夢は叶わなかったが、確実に夢を与えてくれていた。
話を戻すと、スーツがもたらす影響は底が計り知れないのだ。
スーツは仕事のユニフォームで闘うためのものだと先述したが、それだけではない。今の大学生にとっては、これからくるであろう社会人生活に対するイメージが大きく変わる。
スーツには、意味と手段がある考えている。
なぜ、そのスーツを着ているのか。そのスーツを通じて、どうなりたいのか。成功したいのか、好意を与えたいのか、個性を表現したいのか、情熱を出したいのか、誠実さを示したいのか、モテたいのか。
自分の着ているスーツが、自分のなりたい姿を投影している。
あなたが着ているスーツが、あなたのなりたい姿を投影している。
あなたにとって意味があり、なりたい姿を実現するための手段になるスーツを提供したい。
コンセプトは、「MEAN」だ。
まずは、100人を目標に掲げている。
100人という数字にこだわりはないけれど、
強いて、理由をあげるなら感動したい。
100人を喜ばせ、100人の笑顔を見たい。
サッカーをしていた時、勝利してスタンドを見上げた時の仲間の喜ぶ顔、保護者の方の喜ぶ顔、そして家族の喜ぶ顔が何よりも嬉しかった。それと同じだ。
感動を味わうために、挑戦する。
ーーー
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
実は、オーダースーツを始めました。
まだまだ駆け出しですが、頑張ります。
もし、相談などあれば、LINEでもDMでも何でもOKなので連絡してください。少しでもお手伝いできることがあれば幸いです。
興味がなくても、いいね、していただけると泣いて喜びます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?