寒い時代の寒い季節の寒い駄洒落にも負けないほうれん草の美味しさ

画像1 ほうれん草が旬なので、安いのを見つけては食べている。かつて、ほうれん草といえばマカロニで、それはウエスタンといえばマカロニ、鴨川といえばツバメだったくらいに当たり前だったが、もはやひとつの概念を共有する社会じゃなくなったね。マカロニもショートパスタだし。でまぁ、そのほうれん草だけど、鶏ハツといっしょにアヒージョ仕立てで食べる。旬のほうれん草はハツに負けない力強さがあって、しかもにんにくの刺激と鮮やかに調和する甘みもあるから、下茹でが面倒でも入れたくなる。これでビールなんか飲み始めたら、ほんま最高なんよ。
画像2 木枯らし吹きすさぶ中、最寄り駅へ着く頃にはすっかり日が落ちている。煌々と輝くスーパーの灯りに惹き寄せられる人々の隊列に加わると、呼び込み君のリズムに合わせて歩調を速めた。冷蔵庫には塩豚に仕立てた特売のロース肉があるけど、野菜がないと塩気にやられちゃう。寒締めほうれん草が安売りだったので、ちょっとうれしい。寒い中を寄り道した値打がある。ご飯を炊く間に下茹したほうれん草を、刻んだ塩豚と炒め合わせる。塩豚の味だけで十分だけど、酒を振って全体をなじませる。雑な貧乏盛りでも、炊きたて御飯の力でごちそうになる。

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