ビフテキの非日常とトンテキの圧倒的な日常

画像1 ビフテキの語源だか由来だかについて知ったのは割と最近だけど、そのずっと以前から楽しくて美味しいごちそうとしてのイメージが、自分の割と根っこに近いところでしっかり出来上がっていた。いまはすっかり日常化した感じもあって、ビフテキ丼やビフテキ弁当も売られているし、ごちそうなんて身構えなくてもスーパーでそれなりの肉を買って焼けばいい。それでもやはりビフテキは特別で、できるだけ付け合せも用意したくなる。栄養のバランスもあるけど、なにせ皿の賑わいが違う。たとえそれがスマホ程度の厚みしかない、安売り牛肉としてもね。
画像2 遠くのスーパーになんとなく寄ったら、白衣姿のお兄さんがワゴンに大きな塊肉をのせてやってきた。ロース肉の切り売りをはじめるという。名刀の風格すら漂う肉きり包丁をきらめかせ、マスク越しの「いい肉は脂身も美味しいんですよ。塩コショウだけで食べてください」なんて、ささやくような口上がむしろ心に染みる。もちろん即買い。分厚く切っていただき、教わったとおり塩コショウだけで焼く。お皿によそってから火が通ってないような感じがしたけど、まぁいいやで食べ始める。たしかに美味しく脂もクセがない。でも、やっぱ再加熱した。

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