マガジンのカバー画像

Fotorevista

40
写真とフォトストーリーを集めたマガジンです。 #写真 #フォトストーリー
運営しているクリエイター

#ライカ

写真を写心と言い換えるのは反知性的と思うのだ

 写真を写心と言い換えて悦に入る写真愛好者は少なくない。  それどころか、自ら【写心家】と名乗る人物も複数存在している。  なぜ、わざわざそんなダジャレみたいな言い換えをするのかといえば、写真に心を写すから写心、なのだそうだ。  写真に心が写るかどうかはさて置くとしても、写真に心が写っているかどうかを感じ、判断するのはあくまでも写真を見るニンゲンであって、まかり間違っても撮影者が自分から言うものではない。  だが、この言葉は実に広く使われていて、また人々の興味を惹いているのは

Leicaで撮った写真って、いちいちライカを使いましたと主張するほど、それほどまでに尊い代物ですか?

答え ライカで撮ったと言って、別に尊いものではない。どんなカメラを使おうと使うまいと、暗室で印画紙へ直に焼き付けた画像だろうと、そこに優劣はない。ただ、出来不出来があるだけ。 出落ちだけど、でもライカで撮影したっていちいち言いたがるライカオーナーはすごく、すごく多い。はっきり言ってうざい。 似たような存在にLomoがあるけど、あっちはチープさを売りにしてるのもあって、なんだか目くじらを立てる気になれない。では、なぜライカだと癇に障るかといえば、それは権威性の圧にほかならない

ライカの赤いエンブレム

ライカの赤いエンブレムが初登場したのはM4-Pだったと思う。当時の、いや現在でも自分には無縁の機材と思ったが、あまりのカッコ悪さにうんざりしたのは間違いないですよ。それは他の人々も同様だったらしく、当時のカメラ雑誌にはエンブレムがないモデルを探したり、エンブレムをマジックで塗りつぶしたりといったエピソードがちらほら掲載されていました。 おまけに、ボディだけじゃなくてビゾフレックスにも赤いエンブレムがついちゃって、ホンマになんとも言えないしょんぼり感でした。 なにしろ1980年

ミステリアスな2本のゾナー 戦前と戦中のオールドレンズ

ごく簡単なゾナーの説明ゾナーとはレンズの構成型につけられた名前です。子供番組の怪人ではありません。 画像撮影用レンズは、複数のレンズで構成されていて、それぞれの型式を構成型と呼びます。 ゾナーとはツァイスのベルテレという設計者が開発した構成型で、詳細については以下のwikiを参照してください。 ここで重要なのはゾナーはツァイスのレンズで、当時(いや、いまも?)ライバル関係にあったライカには供給されなかったことです。ところが、なにごとにも例外はありまして、さまざまな要因からラ