健康な精神状態を保つために


レポートです。自分の意見でいいと言いつつも、授業内容に絡めて、って難しいですよね、明らかに専門用語っぽいところがそれです。まあこれも常に病んでる芸人としては楽しいレポートでした。なんか頭悪そうなレポートなんだけど、4年間ずっとこれでした。ありがとうございました。

最近、社会に出た先輩方、芸能人、友人など、様々な方面から「うつ病」、「適応障害」などの病名を耳にすることが多くなったように感じる。1996年には約43万人だったうつ病を含めた気分障害患者は、現在では約119万人にも増加している(厚生労働省ホームページ 令和2年⦅2022⦆患者調査の概況 推計患者数 表2 傷病分類別にみた施設の種類別推計患者suikeikanjya.pdf (mhlw.go.jp) 2023.1.25)。この結果は、決して日本人の精神が弱くなったのではなく、変わっていく文化や情報社会の進化、働き方改革、性のあり方などの様々な環境要因が重なって、このような状況を作ったのではないかと思う。私たちは今後、どのようにして健康な精神状態を保っていけばよいのであろうか。
 まず必要なことは、自分にとって何がストレスになっているのかを知ることであると考える。ストレスには、寒さや暑さなどの物理的ストレス、酸素欠乏などの化学的ストレス、人生や日々の出来事から受ける心理的・社会的ストレスがあり、それらが自分の耐えられるキャパシティを超えてしまうと、心身に様々な影響が出る。例えば、イライラしたり、マイナス思考になるなどの心理面での反応や、喫煙量や飲酒量の増加、浪費などの行動面での反応、頭痛やめまい、腹痛などの身体面での反応が起こり、悪化すると様々な病気を引き起こす原因にもなりうる。このような反応が出る前に、自分の精神面の疲労を感じ取り、休養を取ることが必要になる。かといって、ストレスが全くない生活を送ることは不可能に近い。ストレスやストレスを受けた自分の身体とうまく付き合っていくことが必要であると考える。音楽を聴く、ドライブに行く、人と会うなどのストレスの解消法を見つけたり、入浴やマッサージなどで身体自体をリラックスさせることで、ストレスへの対応をしていくことが大切である。また、感情の中でも「怒り」は特にストレスを感じやすいように思う。自分がどのようなことに怒りを感じるのか、その怒りのレベルはどの程度なのかを認識することで、ストレスの軽減やストレスの原因の回避につながるのではないかと考える。怒りの感情は長くても6秒間しか続かないと言われている。そこだけこらえることができれば、あとはその怒りを少しずつ消化していくことができる。さらに、人との別れなどの大きなストレスにも対応していかなければならない。このような大きなストレスは、無理に記憶から消そうとするのではなく、時間の経過とともに、少しずつそのストレスに慣れていくことが必要であると思う。辛いと感じるときこそ、今までのルーティーンを続けてみたり、逆にいつもと違うことをしてみることで気分をリフレッシュさせることも、一つのストレスに適応する方法である。このように、自分がどのような場面で、どのくらいストレスを感じているのかを知ることで、それについての対応を取ることができ、自分にとってのストレス解消法を知っておくことで、「これをすると落ち着く」というルーティーンができ、生じてしまったストレスにも対応しやすくなる。また、マイナスなことや失敗ばかりに目を向けるのではなく、プラスなことに考え直したり、成功体験を振り返ることも必要である。
 次に必要なことは、他人に助けを求めることであると考える。自分の感情を自分の中だけにとどめておくことには限界があり、いつか爆発してしまう。そうならないためにも、他人に話すことが必要であると考える。自分の中だけにとどめていた感情を少しでも外に出すことで、抱える悩みや辛さが減少することもある。自己表現の種類の一つに、「アサーティブ」というものがある。攻撃的である「アグレッシブ」と、非主張的である「ノンアサーティブ」の中間に位置するアサーティブは、自分のことをまず考えるが、他者も配慮して関わるため、他の2つに比べて、人間関係に問題が生じにくかったり、必要な情報が共有されやすいため、お互いの理解が深まり、良い関係が構築しやすくなる。アサーティブになるためには、自分の考えや感情を明確に把握したうえで、相手が傷つくことのないような言い方と言葉選びを心がけなければならない。自分の気持ちを適切に相手に伝えるためにはどう言えば良いかを考えることが必要となる。また、いつも強くあらねばならないなどの固定観念や文化から抜け出して考えることも、アサーティブになるために、時には必要である。やわらかい思考を持って考えることで、自分のことをより表現しやすくなるのではないかと思う。さらに、アサーティブになることは、話し手としてだけではなく、聴き手としても必要なことであるとともに、他人の意見を得ることで自分の視野を広げることにもなる。
 最後に、最も大切だと思うことは、自己肯定感を下げないことであると考える。現代では、情報社会の発達により、様々なSNSを通じて世界中の人々と比べられる時代であるように感じる。自分の好きな服や化粧よりも、似合うものを選んでしまう、言いたいことがあるのに、保ってきたキャラがあるから我慢してしまうなど、常に「比べられている」「劣っている」という感情がまとわりついて、生活しづらいように感じている人も多いのではないか。このような感情は、行き場もなく、相談もしづらいため、放置すると大きなストレスとなり、うつ病などの病気につながるのではないか。人と比べてしまうことは仕方がないことであるが、それでも自分にもいいところがたくさんあるということを忘れてはならない。家の中だけでも好きな服を着てみたり、少しずつ自分の感情を表現することで、自分の好きな自分でいられる時間を長くしていくことができる。また、情報を遮断する日や時間を作ることで、人と比べること自体を減らすことができる。様々な情報が行きかう現代で、自分の考えや感情をしっかり持ち、表現することで、自己肯定感は自然と下がらずに済むと思う。
 以上のように、これからも変化していくであろう社会や文化に、無理についていくのではなく、自分のことを第一に考えたうえで、他人と関わり、様々な視点を持つことが必要であると考える。ストレスや自分の感情とうまく付き合い、時に他人を頼りながら生活していくことが、健康な精神状態を保つために大切なことであると考える。

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