アトランタ・ブレーブス選手紹介Part2：リリーフ投手編

今回はブレーブスの選手を名鑑形式で紹介していきたいと思います。本職の野球に関することだけでなく、選手のエピソードも付けてみました。

Will Smith(ウィル・スミス)

2019年にSFで34セーブを挙げて、オフに地元球団のATLに3年$40Mの好条件で迎えられた。しかし契約1年目はCOVID-19に感染して開幕に出遅れると、復帰後も終始物足りない内容となった。特に良くなかった点は被HRの多さで、9イニング換算で3.9本は流石に打たれすぎ。今季は抑えを務める。超有名俳優と同じ名前だが、本人曰くその話はもう飽き飽きしているらしい。

Chris Martin（クリス・マーティン）

日本ハムにも在籍していたセットアッパー。リリーフ投手としては珍しい5球種を操るタイプで、打者に狙い球を絞らせない。ストライク先行の投球で四球も少なく、昨季のWHIP0.61はリリーフ投手両リーグベストの数字だった。チーム内で最も身長が高く実に200センチ超え(203センチ)。

Tyler Matzek（タイラー・マツェック）

昨季のチームで最大のサプライズ。2009年のドラフト全体11位で指名されてプロ入りするも、イップスに苦しみ16年以降はMLBでの登板がなかった。引退も視野に入っていたが、流行りのトレーニング施設ドライブラインに通い復活。開幕当初は敗戦処理も多かったが徐々に信頼を掴み、シーズン終盤は試合の大事な局面で投げることも多かった。今季はセットアッパー定着を狙う。

Luke Jackson(ルーク・ジャクソン)

19年に抑えも経験したが、昨年は防御率6点台と大不振。ノンテンダーになる可能性もあったが、三振を奪う能力が高いからか今季も残留。e-sportsチームのオーナーを務めているが、昨年のシーズンが開幕しない期間に開催された選手によるMLB THE SHOWのリーグでは真ん中くらいの順位で終えパッとしなかった。

Sean Newcomb(ショーン・ニューカム)

日本でも知名度の高いシモンズ(MIN)を放出した見返りに獲得したレフティー。4シームとカーブの評価は若手時代から一貫して高く、MLBでも通用している。しかし先発を務めるには最低3球種欲しいとされる現代で何年経ってもチェンジアップにめどが立たず、制球力もイマイチとあって先発を務めるには実力不足な感が否めない。実際ブルペンに回った19年は好投しており適性は明らかにあったが、なぜか20年に先発に再転向し案の定打ち込まれてマイナー降格。今季はブルペンに再度転向。

Huscar Ynoa(ハスカル・イノーア)

平均球速94マイル超えの4シームとスライダーが武器の右腕。スライダーは空振り率も37.4%と非常に高くリリーフとしてなら悪くない投手。リリーフ要員として開幕メンバー入りを果たしたが、長期的に先発として育成するのかリリーフとして起用するのかが注目される。

A.J. Minter(A.J.・ミンター)

MLB昇格時は投球フォームの特徴からチームの先輩にあたるC・キンブレル(CHC)と比較された。その後19年にマイナー落ちも経験したが、昨年はカッターの球速を落としてボールの変化を増やした事で防御率1点台の好成績を収めた。高校生の時に慈善活動の一環としてトムリンが学校に来たことがある。

Jacob Webb(ジェイコブ・ウェッブ)

隠れた実力派で昨年はプレーオフのロースター(メンバー)にも入った。周囲の状況次第では今季一気にセットアッパーになってもおかしくない。宣材写真では非常に穏やかな笑顔をしているが、マウンドに上がると一変する。ひたすら打者を威嚇するかのように睨みつける姿からは狂気のようなものすら感じる。開幕はマイナーで迎えたが、これはオプション(選手をマイナーに自由に降格させるチーム側の権利)が残っている暫定的な処置であり昇格は近い。

Josh Tomlin(ジョシュ・トムリン)

大谷翔平(LAA)にMLB初HRを献上した事で日本でも知られている(?)技巧派右腕。本人もHRを打たれる事に関して割り切っているようでソロHRならOKだと思っているらしい(ちなみに大谷には3ランHRを打たれた)。今季も敗戦処理やロングリリーフを担当する。

Grant Dayton(グラント・デイトン）

2010年のドラフトでMIAに指名されてプロ入り。その後LAD→ATLと2回のトレードに加えトミージョン手術も経験した中堅選手。勝ちパターンの試合より大差のついた試合等で投げる選手だが実力は確かで、回転効率に優れる4シームとカーブの組み合わせで三振を多く奪っている。今季は勝ちパターンで起用されるほどの活躍を期待したい。

Photo By apartavila