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サブカル大蔵経763『浅草演芸ホールの看板猫ジロリの落語入門』(河出書房新社)

昼のテレビ番組でジロリを見て、四年前に刊行された本書を取り寄せました。ジロリや浅草演芸ホールのフォトブック…だけでなく、寄席に行ってみませんか?だけでもなく、落語家を目指す方の為の噺家さんたちへのインタビュー本という力技でした。

今回再読してみて、奥付を見ると、編集・デザインは樋口かおる(konekonote)さんという方。猫好きな方なのかなと、調べてみたら、本書にも登場する笑福亭羽光さんの奥様でした。登場メンバーの大半も、当時の二つ目ユニット〈成金〉の方でした。

猫か落語家か。どっちなんだい。

一読した時に感じた本の中に漂う温度差。

この時はジロリの本に出させてもらってますみたいに編集された方々も、今や真打。

今度浅草演芸ホールに行った時はジロリに挨拶できるといいな。

前回訪れた時は、テケツの猫はいなかったと思います。あの時のトリは三遊亭圓丈師匠。ダントツでアナーキーでした。

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【神田松之丞】世の中には、潜在的に講談師の才能を持った人がいっぱいいると考えているので、そういう人たちに気づいてもらえるためにも、自分はたくさん種を蒔いていきたいです。p.64

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昨日聴いた伯山さんのラジオで、弟子志願の若者との面談の話をされていたところなので、このくだりが感慨深いです。

【三遊亭小遊三】まず"煙草はダメ"。/前座時代は…吸ってました(笑)p.84

 本書の真打は小遊三師匠でした。

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