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サブカル大蔵経52 「KAMINOGE」 100号(玄文社)

100号すごい!唯一毎月買っている雑誌。長州、安生、前田、鈴木などインタビューの人選だけで大河ドラマを生み出す井上編集長の胆力と、吉田豪すらサジを投げたターザンを、小出しにしていじり倒しながらも、ついには定期自分史連載にまで引き上げる慈悲。神主の家に生まれた井上さんに宗教家としてのインタビューをどなたかにしてほしい。

 プチ鹿島、玉袋、バAの安定感も特筆ものだが、大黒柱・堀江ガンツの支えも大きい。根室まで取材に行くガンツさんの存在が真っ当なプロレス雑誌としての格すら醸し出しています。サダハルンバ谷川や山口会長らが登場した初期も懐かしいが、記念号としては、九龍ジョーの寄せ書きも欲しかったです。

 本棚に飾るデザインとしては、モノクロ時代の方がカッコ良かったですが、広告を載せない雑誌をこれからも布施いたします。I、フランクに続いて、三人目の名編集長がこの時代にいてくれたことに感謝。ササダンゴさんとの巻末対談は、私にとって現在唯一のサブカルエネルギーです。

 新宿のネットカフェはほぼ全てに泊まりましたけど、総合力ですとやっぱりマンボーさんが頭ひとつ突き抜けてますね。食事と言う部分だとウーパールーパーさんが充実してますね。寝ると言う部分ではカスタマカフェさんが1番です。p.7

 ビーパップみのるさんのこのノイズ感あふれる連載も好きでした。

 もしかして武藤さんと試合をする人ってこういう感覚になるのかなとさえ思った。(プチ鹿島)p.9

 その頃はワシントン条約がまだだったからいろいろ買いましたよ。マンモスの牙だとか、クレオパトラの張りがたとか。(猪木)p.54

 (猪木さんと百瀬さんと言うコンビが輝いていましたね)いつの間にか自分がスターみたいな気持ちになっちゃってて、あそこで狂っちゃったんだよね。いやーでも面白かったね。変質者がいっぱいいたよ。あの時百瀬さんにアントン高いところ大丈夫って聞かれて。(猪木)p.62

 2人とも全日本プロレス出身でしっかりとしたプロレスを見せた上でやるから、電流爆破と言うギミックが生きてきて。なかなかそういう評価はされないんだけどな。レスリングができないってさんざん言われて。俺は余計なことをしないだけなんだよ(笑)皆さん爆破した後すぐ前に倒れるじゃん。それじゃお客に伝わらないんだよ。あれは爆発した後もそのまま有刺鉄線に磔なるのがいいんだよ。(大仁田)p.143

 昨年大仁田の試合を見た時も思いました。誰よりも動けてる、と。

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本を買って読みます。