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サブカル大蔵経555『KAMINOGE』109号・110号(玄文社)

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〈109号 表紙・ニューヨーク〉

前田日明「一時期のアントニオ猪木が凄かったのは『おまえにだけは俺の秘密を教えよう』って言いながら、じつは一枚もストリップしていなかったことだよ(笑)猪木さんは究極のストリッパーだよね。」p.33

 脱がないストリッパー。誰よりもさらけ出していそうな猪木という宇宙。この存在の闇がプロレスを再生産させていく。

工藤めぐみ「アジャ(コング)、コンバット(豊田)、バイソン(木村)、KAORU、そのあたりですね。」p.108

 なぜくどめは女子プロレスの中で唯一異質なのか。女子校に放り込まれた共学という感じか、保育士をしていたからか。私にとって「第◯期」というのは、よしもとでも、宝塚でもなく、全女ですね。

ターザン山本「PRIDEをカウントさせたのは俺ですよぉぉ!」p.160

 興行名の後に数字を入れるやり方。UFCも踏襲した。

「ヤス・ウラノさん」p.172

 その濃厚接触者となったマッスル坂井。

〈110号 表紙・平本蓮 西村知美最強〉

平本蓮「なんか不良って頭がいいふうにしゃべりますよね?だけどバカだなっていうか(笑)」p.23

 格闘家は、ヤンキーかオタクか。

マッハ文朱「クイズ番組がリングと化しちゃうわけなんです。」p.64

 象印クイズ「ヒントでピント」!マッハいる処、リングと化す。これぞプロレス。

武藤敬司「いまのプロレスって映画でいえば、俳優が全部セリフで説明しちゃうようなもんでさ。本来はセリフなんか少なくても、表情ひとつで説明できちゃう、客に伝わるのが名優だと思うからさ。」p.100

 武藤はこの台詞を放つために現役を続けてくれたのかもしれない。そして戴冠。

所英男「僕は前田信者だったので、プロレスを否定して生きてきたんで(笑)」p.120

 誰よりもプロレス的人気の所。その背景は、プロレスを語らない格闘家だからこそ、最もプロレスにつながってゆく。キン肉マンで言えばジェロニモか?

大井洋一「やっぱり内面は格闘家っぽいですよね。ちゃんとぺこぺこしつつ、『いざとなったらやるぞ』みたいなマインドがあるっていうか。」p.135

 システマ芸人みなみかわとの対談。いいところをブッキングしてくれた!

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