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サブカル大蔵経 日本編

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2021年10月の記事一覧

サブカル大蔵経847高橋源一郎『ぼくらの民主主義なんだぜ』(朝日新書)

今日は衆議院選挙でした。 本書では、著者がいわゆる〈論壇誌〉を、読み込み、私たちに〈翻訳…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経846菊地浩之『日本の地方財閥30家』(平凡社新書)

今の大河ドラマは、明治初期の三井や三菱が描かれていて、とても面白い視点です。貴族や武士だ…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経845高橋秀実『損したくないニッポン人』(講談社現代新書)

私の基準は、得をしたいのではなく、損をしたくない。 身の回りのことから、天皇や松下幸之助…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経844赤坂真理『愛と暴力の戦後とその後』(講談社現代新書)

圧倒的な『東京プリズン』を新書で解く。 今回も思った。どうして今まで誰もこのことを説かな…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経843瀬川拓郎『アイヌ学入門』

『ゴールデンカムイ』を読んだ時、本書の内容が頭に浮かびました。 かわいそう、差別された、…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経842仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』(講談社現代新書)

宗教、政治、家族。 全ての集団に連なるエチケットと本質。 恐ろしい本です。 国家を批判す…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経841酒井順子『オリーブの罠』(講談社現代新書)

読みながら、酒井順子の代表作だと感じました。酒井さんに書かれるのを待っていたというか、介錯してもらうのを待っていたというか…。 実は男性である私も同じ影響下にあったことが判明して、何か人生を取り返したくなるような、でも、これで良かったんだと慰められるような、悪夢のような、サブカルの墓標のような一冊。 結婚が第一目標の赤文字系雑誌に対して、オリーブには卒業が用意されていませんでした。p.225  オリーブ的な人生に乾杯。合掌。 ページを開ければ、「オリーブ少女は花嫁衣装

サブカル大蔵経840原武史『思索の源泉としての鉄道』(講談社現代新書)

宮脇俊三を受け継ぐのは原武史さんだと確信しました。宮脇俊三の『時刻表ひとり旅』と同じく講…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経839遠藤秀紀『解剖男』(講談社現代新書)

以前読んだ『東大ハチ公物語』で、ひとりだけ企画そのものにガチで喧嘩腰だった筆致が印象的で…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経838久田将義『生身の暴力論』(講談社現代新書)

久田さんと吉田豪さんの配信を良く視るのですが、チャーミングな久田さんが、たまにドロリとし…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経837佐藤健太郎『ふしぎな国道』(講談社現代新書)

マニア系新書の中で群を抜く優しい文体。 写真のセンスあふれる作品。 カラー新書の鑑。 道…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経836マイク・モラスキー『日本の居酒屋文化』(光文社新書)

〈十条の斎藤酒場にはカウンターがない〉 類書とは一線を画す目から鱗の居酒屋本。 居酒屋に…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経835土田美登世『やきとりと日本人』(光文社新書)

学生時代、仲間と夜に集まる時は、近所の焼き鳥屋でした。 背伸びして初めて入った呑み屋も、…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経834藤井一至『土 地球最後のナゾ』(光文社新書)

我々は天体の動きについての方がわかっている、足元にある土よりも。p.31  天空を見て足元を見ない人類。 そもそも土とは何なのか。どうやって私たちの食卓を支えてくれているのか。p.9  土の個性。地球に存在する12種。 土と私たちの見えないつながりを発掘すること。自分がどんな土に生かされているかを理解することで自分の身を守ることもできる。p.208  土を掘ることは、自分を掘ること。  今一番土が注目されていく。  久しぶり土を掘ってみよう。 土壌とは、岩の分