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サブカル大蔵経 日本編

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2021年2月の記事一覧

サブカル大蔵経570小林弘幸『最後の日まで笑って歩ける ため息スクワット』(集英社)

マイナスを逆転。〈ため息〉という老いのワードを肯定する所から始まるのが凄い。仏教の四苦〈…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経569奥武則『感染症と民衆』(平凡社新書)

今コロナ。昔コレラ。 国家にとっては、国民の生命や安全より、感染症の不安がもたらす国民の…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経566柳澤健『2011年の棚橋弘至と中邑真輔』(文春文庫)

読み終えて、いや、途中から、棚橋や中邑の試合を見たくなった。また、文庫版解説の西加奈子の…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経563二葉亭四迷『平凡/私は懐疑派だ』(講談社文芸文庫)

…が、待てよ。何ぼ自然主義だと言って、こうどうもダラダラと書いていた日には、三十九年の半…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経564内田樹『直感はわりと正しい』(朝日文庫)

読んでいるうちに、昨年逝去された橋本治さんの代わりに書いてくれているように感じました。何…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経565重政隆文『映画「評論家」不満』(阿吽社)

大阪芸術大学教授の映画評論家評論。大芸大は、島本和彦『アオイホノオ』の舞台。映画という芸…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経562松崎智海『だれでもわかるゆる仏教入門』(ナツメ社)

各宗派ごとの対談が素晴らしいのですが、特に、天台宗と臨済宗の、宗教としての錬成度と説得力が魅力的に感じられました。それを引き出した著者の人徳が伺えます。こういう方が同じ真宗にいてくれるのは、誇らしいというか頼もしいです。 この一連の作業、「同人誌」制作に似ていると思いませんか?私は、お釈迦様没後の仏教とは「あまりにも原作が素晴らしいため続編を熱望されるも、公式(原作者)からの供給が止まってしまっているため、やむなく始まった同人活動によって多数の天才作家さんが誕生し、人々を幸

サブカル大蔵経561宮脇俊三『全線開通版 線路のない時刻表』(講談社学術文庫)

宮脇俊三が、当時から、現代の乗り鉄とか撮り鉄といった鉄道ファンと一線を画していたのは〈時…

永江雅邦
3年前

サブカル大蔵経557國分功一郎『暇と退屈の倫理学(増補新版)』(太田出版)

人類はつい最近になって全く新しいことを始めた。それが消費である。浪費はどこかでストップす…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経555『KAMINOGE』109号・110号(玄文社)

〈109号 表紙・ニューヨーク〉 前田日明「一時期のアントニオ猪木が凄かったのは『おまえ…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経548野坂昭如『「終戦日記」を読む』(中公文庫)

今日、水道橋博士の悪童日記が今年の分からnoteに移行されていることに気づき、全部読み終えま…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経545江永泉、木澤佐登志、ひでシス、役所暁『闇の自己啓発』(早川書房)

雑談にもいろいろありますが、時代が呼び寄せた、人外のクラブハウスの読書会の文字起こしのよ…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経542梅棹忠夫『日本探検』(講談社学術文庫)

福山、綾部、北海道、犬山、名神、出雲。 日本の隠れた急所に足を運ぶ著者。 単行本は1960年…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経541『日本史探訪10信長と秀吉をめぐる人々』(角川文庫)

『麒麟がくる』の最終回前に山田芳裕『へうげもの』と、この角川文庫の「日本史探訪シリーズ」を久しぶり読み返しました。この本、高校生の時に唯一買った文庫かもしれません。作家や学者が対談するシリーズで読みやすかったです。このスタイルは角川の『仏教の思想』にも受け継がれたのかもしれません。 本巻は、足利義昭、細川幽斎、明智光秀、前田利家、千利休、お市の方と淀殿。 この時点で、織豊時代のキーマンとして足利義昭と細川幽斎が取り上げられていたとは! 【織田信長】僕は気違いだと思います