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エモすぎる謎ねぶた祭り

ある南の島で、何か大きなイベントをやろうと考え、誰かが
ねぶた祭りをしようと言い出した。

それはいい!
島民は大盛り上がり。

ところがこの島の人間、誰一人ねぶた祭りを見たことがなかった。

俺の豚は大きいぞ!
うちの豚は、もっとよく肥えとるぞ。
隣村の前田さんちのもでかいな。

何を始めるつもりなのか?
何か勘違いしているようだ。

彼らは数匹の丸々太った豚の腹に、蛍光塗料で様々な絵を描いた。

そりゃー来年の干支は辰だで、龍でも描こか。
この島の神様、獅子も描こう。
南の島らしく、色鮮やかなハイビスカスの花も良いな。

祭りの夕刻、それぞれの神輿に、絵が描かれた豚が乗せられた。
豚は、ゆらゆらした神輿の上で落ち着かない様子。

神輿がライトアップされ、豚の腹に美しい絵が浮かび上がる。

ところが夜になるのに豚が寝ない。
これじゃ寝豚にならないじゃないか!

祭りを見に来た人々は、これはねぶた祭りか?豚の品評会か?
エモすぎる謎ねぶた祭りに、苦笑するしかなかった。


本文ここまで 410文字
これはたらはかにさんの
♯毎週ショートショートnote
に参加したものです。

今回は裏お題
「エモすぎる謎ねぶた」でした。
青森のねぶた、見たことはありませんが、まつり会館的なところで、ねぶたをみました。
大きくて、すごく綺麗で立派でした。
これが街を練り歩く姿は、すごい迫力だろうなあ、と思いました。

ねぶたとは、七夕祭りの禊の灯籠流しが原型のようで、ねぶたとは灯籠のことです。
「ねぶた」という名称は、地方によっては、「ネンブリ流し」、「ネブチ流し」「ネボケ流し」「ネムッタ流し」等と同様で、「ねむりながし」の眠りが「ねぶた」になったと考えられているそうです。

なぜ、灯籠が「ねむり」なのか?
よくわかりませんが、豚とは関係ないとこは確かです。 笑



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